2025年に注目の株主優待新設企業5選

今回は2025年に株主優待制度を新設した企業から5社を選別し、その内容をご紹介します。



(1)ライフコーポ(8194)東証プライム/小売業

首都圏と近畿で食品スーパーを展開するライフコーポレーションは、2025年1月10日に株主優待制度の新設を発表しました。


対象となる株主

毎年2月末日を基準日とする同社株主名簿に記載または記録された、100株以上の株式を1年以上継続保有している株主が対象となります。


株主優待の内容

年1回、保有株式数および継続保有期間に応じて、Aコース「ライフ商品券」、Bコース「ライフプライベートブランド商品詰合せセット」またはCコース「社会貢献活動団体へ寄付」のいずれかを選択できます。



※「継続保有期間1年以上」とは、基準日(毎年2月末日)の同社株主名簿に記載または記録されており、毎年2月末日、8月末日時点の当社株主名簿に同一の株主番号で3回以上連続して記載または記録されていること

※「継続保有期間3年以上」とは、基準日(毎年2月末日)の当社株主名簿に記載または記録されており、毎年2月末日、8月末日時点の当社株主名簿に同一の株主番号で7回以上連続して記載または記録されていること



まとめ

食品スーパー「ライフ」を日常的に利用している人におすすめの株主優待となります。近くに店舗がない場合でも、Bコース「ライフプライベートブランド商品詰合せセット」を選択することができますので、安心です。

1年以上継続保有が必要ですので、株式を購入してすぐに株主優待を受け取ることはできません。この点は注意すべきであり、長期保有を前提としてください。




(2)ベースフード(2936)東証グロース/食料品

栄養素意識したパン・パスタなど「BASEFOOD」シリーズ販売するベースフードは、2025年1月14日に株主優待制度の新設を発表しました。


対象となる株主

「1単元(100株)以上を継続して6か月以上」保有している株主が対象となります。

なお、「1単元(100株)以上を継続して6か月以上」保有する株主とは、毎年2月末日時点および8月末日時点の株主名簿に、同一株主番号で2回以上連続して1単元(100株)以上の保有が記載または記録されている株主となります。


優待内容

公式HPで利用可能な総額1500円分のクーポン(500円クーポン×3回分)を進呈。進呈頻度は 年1回となります。なお、初回は、2025年2月末日時点と2025年8月末日時点の株主名簿に記載または記録されている株主が対象になるとしています。


まとめ

「BASEFOOD」シリーズを定期的に購入している人はもちろんですが、今後購入してみたいという人におすすめの優待です。こちらの優待も6か月以上の保有期間が必要ですので、注意してください。




(3)IIF(6545)東証グロース/サービス業

リハビリ型通所介護「レコードブック」を展開するインターネットインフィニティー(IIF)は、2025年2月14日に株主優待制度の新設を発表しました。


対象となる株主

毎年3月末日現在の同社株主名簿上に記載または記録された、同社株式を1単元(100 株)以上保有している株主が対象となります。


優待内容

継続保有期間1年未満はQUOカード(2000円分)、継続保有期間1年以上はQUOカード(2000円分)に加え、仕事と介護の両立支援サービス「わかるかいごBiz」1年間利用権が贈呈されます。

「わかるかいごBiz」とは、「仕事と介護の両立」を支援する企業向けの福利厚生サービスであり、専門知識を持った相談員が一つひとつのご相談に深く関わり、確実な仕事と介護の両立支援を実現するとのことです。


まとめ

QUOカード狙いであれば、来年3月に権利を獲得できます。「わかるかいごBiz」については継続保有期間1年以上が条件となりますので、必要な人は長期保有が前提となります。




(4)バルテスHD(4442)東証グロース/情報・通信業

ソフトウェアテスト事業が主力のバルテス・ホールディングスは、2025年2月14日に株主優待制度の新設を発表しました。


対象となる株主

毎年3月31日および9月30日現在の株主名簿に記載または記録され、継続保有の要件として、同一の株主番号で2回連続(3月末および9月末)で株主名簿に500株(5単元)以上の保有が記載または記録されている株主を対象としています。


優待内容

年間株主優待はQUOカード1万5000円分となります。内訳は、毎年3月末日(前9月より継続保有)QUOカード7500円分、毎年9月末日(前3月より継続保有)QUOカード7500円分となります。


まとめ

同一の株主番号で2回連続(3月末および9月末)ですので、6カ月超保有すればよいことになります。したがって、9月末までに500株を保有すれば、来年3月にQUOカード7500円分の権利を獲得することができます。

なお、2025年6月25日の終値は403円ですので、20万円程度で500株取得できます。これで年間株主優待はQUOカード1万5000円分ですので、非常に魅力的です。




(5)フルキャストHD(4848)東証プライム/サービス業

人材アウトソーシング事業を行うフルキャストホールディングスは、2025年5月9日に株主優待制度の新設を発表しました。


対象となる株主

毎年6月末日、12月末日時点の同社株主名簿に記載または記録された、同社株式100株(1単元) 以上を保有している株主を対象としています。


優待内容

A:「らあめん花月嵐」お食事優待券、または、B:「嵐げんこつらあめん箱入り(4食入)」を贈呈

「A:らあめん花月嵐」お食事優待券は、対象商品の中から1杯が1回無料となる。対象商品は、嵐げんこつらあめん(醤油・味噌・塩)または中華そば竹下食堂(いずれもチャーシューメンは除く)となっています。


A:「らあめん花月嵐」お食事優待券は、継続保有年数が1年未満(名簿に連続で2回以下記載)であれば保有株式数に応じて2枚~10枚、継続保有年数が1年以上(名簿に連続で3回以上記載)であれば、4枚~12枚の贈呈となる。


B:「嵐げんこつらあめん箱入り(4食入)」は、継続保有年数が1年未満(名簿に連続で2回以下記載)であれば保有株式数に応じて1箱~5箱、継続保有年数が1年以上(名簿に連続で3回以上記載)であれば、2箱~6箱の贈呈となる。なお基準日は6月30日および12月31日となっています。


まとめ

ラーメン好きの人にはおすすめの株主優待となります。近くに店舗がなくても、B:「嵐げんこつらあめん箱入り(4食入)」を選択できます。



最後に

2025年に株主優待制度を新設した企業から5社を紹介しました。なお、株主優待制度を新設すると、株価が大きく上昇することがよくあります。PERやPBRなどについて、過去の実績や同業他社との比較などにより、購入時点の株価が長期で許容されるのかを考えるようにしてください。優待銘柄は長期保有が前提になりますので「少しでも安く買う」という考えは必要ないですが、高値掴みには注意するようにしてください。



日本株情報部長

河賀 宏明

証券会社、事業会社におけるIR担当・経営情報担当、FPや証券アナリスト講師などを経て2016年に入社。 金融全般に精通。証券アナリスト資格保有。 「トレーダーズ・ウェブ」向けなどに、個別株を中心としたニュース配信を担当。 メディア掲載&出演歴 株主手帳、日経CNBC「朝エクスプレス」、日経マネー

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