29日のNY株式相場はおおむね軟調。中国でのゼロコロナ政策に対する市民の抗議活動激化を嫌気して大きく下落した中国本土株や香港株が反発したことで米国株も上昇する場面もあった。しかし、翌日以降に発表される経済指標やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演などを控えた様子見姿勢が上値圧迫要因となった。
ダウ平均は3.07ドル高(+0.01%)とほぼ横ばいで終了した一方、S&P500が0.16%安、ナスダック総合が0.59%安とともに3営業日続落した。
S&P500の11セクターは不動産、エネルギー、金融、資本財など5セクターが上昇した一方、IT、公益、一般消費財など6セクターが下落した。
ダウ平均採用銘柄はアメリカン・エクスプレス、ボーイングが2%超上昇し、JPモルガン・チェース、シェブロン、ナイキなども1%超上昇した一方、アップルが2%超下落し、セールスフォース、ウォルト・ディズニーなどが1%下落した。
経済指標は米9月ケースシラー住宅価格指数は市場予想を下回った一方、11月コンファレンスボードの消費者信頼感指数は予想をやや上回る強い結果となった。
12月13-14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.50%の利上げが予想されているが、強弱まちまちの経済指標を受けて翌日のパウエルFRB議長講演への注目度が一段と高まった。
今週は11月ADP民間部門雇用者数、7-9月期GDP改定値、10月JOLTS求人件数(以上30日)、10月個人消費支出(PCE)価格指数、11月ISM製造業PMI(以上12月1日)、11月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金)(2日)など注目の経済指標の発表が続く。