先週は主要3指数がそろって上昇 S&P500とナスダック総合の最高値更新続く
先週の米国株式市場ではダウ平均が559.73ドル高(+1.26%)と3週ぶりに反発し、S&P500が1.46%高、ナスダック総合が1.02%高とともに2週間続伸となりました。
ソフトバンクとオープンAIによる大規模AIプロジェクトの進捗が芳しくないとの報道を受けてエヌビディアなどのAI関連株を中心にハイテク株が下落する場面もありましたが、発表が本格化した第2四半期決算が総じて良好な結果となったことに加え、米国と日本が関税合意に至り、EUなどとの合意期待が高まったことでセンチメントが改善しました。
投資家の不安心理を示すVIX指数は前週末の16.41ポイントから14.93ポイントに低下。2月7日以来の14ポイント台となりました。
第2四半期決算は総じて好調 発表109銘柄中、90銘柄で利益が予想を上回る
第2四半期決算は、先週はS&P500採用の109銘柄が発表を終え、そのうち83%の90銘柄で調整後一株当たり利益が市場予想を上回りました。
予想を上回る決算が好感されウエスト・ファーマシューティカル、ラム・ウェストン、IQVIAホールディングスが週間で20%超上昇し、TEコネクテビティ、ベーカー・ヒューズ、サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック、デッカーズ・アウトドア、ニューモント、GEベルノバ、D.R.ホートンなども2桁高となりました。このほか、時価総額上位のアルファベットも4.39%高となり、相場をけん引しました。
一方、インテルは4-6月期の売上高と利益が市場予想を上回ったものの、人工知能(AI)戦略の再構築のため従業員を15%削減し、半導体工場の建設計画を縮小すると発表したことが嫌気され週間で10.39%安となりました。
マグニフィセント・セブンの一角のテスラも週間で4.12%下落しました。第2四半期決算が予想以上の減収減益となったことで24日の取引で株価は8%超下落しました。ただ、早ければ週末にもサンフランシスコでロボタクシー・サービスを開始すると報道されたことで25日の取引では3.52%高と反発。年初来の下落率は21.74%に縮小しました。
アルファベットはクラウド収入が大幅増
米インターネット検索大手グーグルの親会社のアルファベットが7月23日引け後に発表した2025年第2四半期(4-6月)決算は、売上高が前年同期比13.8%増の964億2800万ドルとなり市場予想の939億9700万ドルを上回りました。
純利益が同19.4%増の281億9600万ドルとなり、調整後の一株当たり利益は2.31ドルと市場予想の2.18ドルを上回りました。
部門別売上高は、検索サービスの広告収入などのグーグル・サービス収入が前年同期比11.7%増の825億4300万ドルとなり、投資家が注目するグーグル・クラウド収入は同31.7%増の136億2400万ドルとなりました。
設備投資計画については、クラウド需要の増大を理由に2025年通期の投資額を従来計画より100億ドル引き上げ850億ドルに引き上げると発表しました。
株価は24日の取引で一時、前日比7.71ドル高(+4.05%)の197.94ドルまで上昇し、1.94ドル高(+1.02%)の192.17ドルで終了。
週間では4.39%高となり、年初来では1.52%高となりました。