株に投資してみたいものの、どの株を買ってよいのかわからないという人は多いと思います。【いまから銘柄選び】では、投資を始めようと考える人たちに向けて、様々なアプローチの銘柄選びの方法をご紹介します。
今回は、あえてPBRの高い銘柄を探してみたいと思います。「PBRが高い=割高な銘柄」と考えてしまいがちですが、「PBRが高い=投資家からの評価の高い銘柄」と考えることもできます。期待されているからこそ高PBRが許容されているということです。
トレーダーズ・ウェブの銘柄スクリーニングの定番スクリーニング「高成長」では、「1:市場」を東証グロース、「35:売上高成長率」を50%以上、「30:PBR」を5倍以上と自動で入力してくれます。
スクリーニング結果
今回は26銘柄(2025/7/30更新時点)が抽出されました。以下は抽出された銘柄をPBRの高い順に並べたものです。
1位は産業用ドローンの製造販売や自律制御技術を用いた無人化・IoT化に係るソリューションサービスの提供を行うACSL(6232)。同社は、2025年3月には茨城県境町で閉鎖環境点検ドローンAir Slider Fi4を使用した下水道点検を実施したと発表。老朽化の進む国内の上下水道の点検需要の拡大が追い風となりそうです。
同月には、防衛省の外局である防衛装備庁が実施した入札に伴い、同社の小型空撮機体「SOTEN(蒼天)」を納入する大型案件を受注したことも発表。防衛関連株としても注目されます。
2位は成果報酬型の正社員転職支援プラットフォーム「Zキャリア」を運営するROXX(241A)。2024年9月25日に上場しましたが、初値は1941円となり公開価格2110円を下回りました。赤字での上場が嫌気されたようです。足もとの株価は1200円程度となり公開価格を大きく下回っていますが、今期(25.9期)も会社計画は赤字となっており、黒字化はもう少し先になりそうです。
3位は屋内専用の狭小空間点検ドローンの販売・レンタルなどを行うLiberaware(218A)。同社は2025年6月に、全国初となる設備点検用ドローン「IBIS2」を活用した「全国特別重点調査」を北九州市内の下水道管で実施したと発表。1位のACSLと同様に老朽化の進む国内の上下水道の点検需要の拡大が追い風となりそうです。
そのほかには、10位にネット広告商品販売ページ制作支援サービスなどを展開する売れるネット広告社グループ(9235)、11位に化粧品や美容家電が主軸のファブレス企業であるAiロボティクス(247A)、12位にスペースデブリ(宇宙ゴミ)の除去や人工衛星の寿命延長のサービスなどを開発するベンチャーであるアストロスケールホールディングス(186A)、17位に重症心不全患者を対象としたiPS(人工多能性幹)細胞由来心筋球移植治療をはじめとする再生医療等製品の研究・開発を行うHeartseed(219A)など、成長が楽しみな会社が選出されています。
最後に
今回はPBRの高い銘柄を探してみました。抽出された銘柄は「PBRが高い=投資家からの評価の高い銘柄」といえるものが多いと思います。ただ、赤字の会社もあるので、初心者向けの銘柄群とは言い難いことも確かです。面白そうな銘柄だからといって業績などを確認せずに投資すると痛い目にあう可能性がありますので、その点はご注意ください。