NYダウ34ドル高と小幅に反発 強い米11月雇用統計を受けて一時300ドル超下落

2日のNY株式相場は高安まちまち。強い米11月雇用統計を受けて下落してスタートしたが、売り一巡後に買い直された。


11月雇用統計では非農業部門雇用者数が予想を上回り、平均賃金も予想を上回る伸びとなったことで、先行きの利上げペースの減速期待がやや後退した。ただ、今週11月30日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で、早ければ12月にも利上げペースを緩める可能性を示唆したことが引き続き株式相場の支えとなった。


ダウ平均は朝方に355ドル安まで下落したが、34.87ドル高(+0.10%)と小幅に反発して終了。

S&P500は1.23%安まで下落後、0.10%高まで上昇し、0.12%安で終了した。

ハイテク株主体のナスダック総合も1.62%安まで下落したが、0.18%安と下落幅を大きく縮小して終了した。


週間では、ダウ平均が82.85ドル高(+0.24%)、S&P500が1.13%高、ナスダック総合が2.09%高とそろって2週続伸した。


11月雇用統計では非農業部門雇用者数が26.3万人増と予想の20.0万人増を上回り、10月分も26.1万人増から28.4万人増に上方修正された。

失業率は3.7%と前月分や予想と一致したが、平均賃金は前月比+0.6%と、前月分改定値の+0.5%や予想の+0.3%を上回る伸びとなり、前年比でも+5.1%と予想の+4.6%を上回った。


強い雇用統計を受けて米10年債利回りは前日の3.52%台から一時3.63%台まで上昇したが、3.49%台と前日水準を下回って終了した。


投資家の不安心理を示すVIX指数は19.06ポイントと前日比0.78ポイント低下。2日連続で20ポイントを下回った。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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