5日のNY株式相場は下落。米11月ISM非製造業総合指数(PMI)が前月分や市場予想を上回る強い結果となったことで、米連邦準備理事会(FRB)による利上げの長期化が改めて意識された。
12月米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げ幅が0.50%と、これまでの4会合連続での0.75%の利上げから利上げ幅の縮小が見込まれているものの、利上げの最終到達地点(ターミナルレート)の見通しが高まった。
先週まで2週続伸したダウ平均は軟調にスタートすると、終盤に583ドル安まで下落幅を広げ、482.78ドル安(-1.40%)と反落して終了。
S&P500も1.79%安と3日続落して終了し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.93%安と2日続落した。
業種別ではS&P500の全11セクターが下落。一般消費財、エネルギー、金融が2%超下落し、素材、不動産、資本財、ITなども1%超下落した。
米10年債利回りは先週末の3.50%台から一時3.61%台まで上昇し、3.58%台で終了。ドル円は先週末の134.31円から136.75円へとドル高・円安が進んだ。
寄り後に発表された米11月ISM非製造業PMIは56.5と10月分の54.4や市場予想の53.3を上回った。先週末の米11月雇用統計に続いて強い経済指標が続いたことで、金融引き締めの長期化見通しが強まった。
利上げ長期化による景気悪化が懸念され景気敏感株が総じて軟調となったほか、長期金利の上昇を受けてハイテク株も売りに押された。
ダウ平均採用銘柄はボーイング(+1.22%)を除く29銘柄が下落。傘下のスラック・テクノロジーズのCEO退任が嫌気されたセールスフォースが7.35安となり、1銘柄でダウ平均を70ドル余り押し下げたほか、ウォルト・ディズニー、ベライゾン、JPモルガン・チェースなども2-3%下落した。