9日のNY株式相場は反落。注目された米11月生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなったことでインフレのピークアウト期待が後退した。
12月ミシガン大消費者信頼感指数速報値が前月分や予想を上回ったことで過度な景気後退懸念が和らいだものの、来週の米11月消費者物価指数(CPI)や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、取引終盤にかけて売りが優勢となった。
ダウ平均は軟調にスタート後、63ドル高まで上昇する場面もあったが、305.02ドル安(-0.90%)とほぼ一日の安値で終了。
S&P500とナスダック総合も0.3-0.5%高まで上昇後、それぞれ0.73%安、0.70%安で終了した。
週間では、ダウ平均が953.42ドル安(-2.77%)、S&P500が3.37%安、ナスダック総合が3.99%安とそろって3週ぶりの反落となった。
S&P500の11セクターはコミュニケーション(+0.02%)を除く10セクターが下落。
原油安を受けてエネルギーが2.33%下落したほか、ヘルスケアが1.28%安となり、素材、資本財、生活必需品、ITも0.6%超下落した。
個別銘柄では、年初から大きく下落したパラマウント・グローバルが5.08%高、ネットフリックスが3.24%高となった一方、業績見通しを引き下げたルルレモン・アスレティカが12.85%安と急落した。
寄り前に発表された米11月PPIは前年比+7.4%、前月比+0.3%となり、それぞれ市場予想の+7.2%、+0.2%を上回った。変動の大きい食品、エネルギーを除くコアPPIも前年比、前月比で予想を上回る伸びとなった。
来週13-14日のFOMCでは0.50%の利上げが見込まれ、4会合連続での0.75%の利上げからスローダウンが予想されているが、インフレ抑制のための利上げ長期化が景気後退を招くとの警戒感が強まった。