NYダウ112ドル安と反落 ハイテク株が買われナスダックが続伸

9日のNY株式相場は高安まちまち。インフレのピークアウト期待が続き、グロース株が上昇した一方、ディフェンシブ株が下落した。


ダウ平均は304ドル高まで上昇したものの、112.96ドル安(-0.34%)と反落して終了。

S&P500も1.42%高まで上昇後、0.08%安とわずかにマイナス圏で終了した。

一方、ハイテク株主体のナスダック総合は2.25%高まで上昇し、0.63%高で終了。2日続伸となった。


ダウ平均採用銘柄は、セールスフォースが4.69%高、インテルが2.02%高となった一方、メルクが3.88%安となり、ジョンソン・エンド・ジョンソン、トラベラーズ、ボーイングが2%超下落した。


S&P500の11セクターは、IT、公益、素材、一般消費財など5セクターが上昇し、ヘルスケア、生活必需品、エネルギー、金融など6セクターが下落した。


個別ではテスラが5.93%高となり、エヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイセズも5%超上昇した。


先週は週末発表の米12月雇用統計で賃金の伸びが鈍化したことや、米12月ISM非製造業PMIが予想以上に悪化したことで米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げへの警戒感が和らいだ。

この日も米10年債利回りの低下を追い風にテスラや半導体株などのハイテク・グロース株の上昇が続いたものの、足もとで堅調に推移したヘルスケアなどのディフェンシブ株が利益確定売りに押された。


今週はFRBによる金融引き締めの見通しを巡り、10日に予定されるパウエルFRB議長の発言や12日に発表される米12月消費者物価指数(CPI)が注目されるほか、13日金曜日からスタートする米企業の第4四半期決算が焦点となりそうだ。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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