7日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日ぶりに反発。終値は前日比0.36%高の21298.70ポイントだった。中国企業指数は0.60%高の7232.25ポイント。メインボードの売買代金は概算で1037億7000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後に上げ幅を広げ、前場はおおむね上昇率1%前後で推移した。米中対立の激化に対する過度な懸念がやや後退し、買い戻しが優勢。バイデン米大統領が米国による中国の偵察気球撃墜により米中関係が弱まることはないとの認識を示したほか、米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官も中国との意思疎通を維持する姿勢を表明した。ただ、上値の重さが目立ち、後場に入ると指数は上げ幅を縮小。米国時間の7日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がワシントンDCの会合でインタービューに応じる予定で、強い雇用統計を踏まえた議長の発言を見極めようと、様子見ムードが次第に広がった。
ハンセン指数構成銘柄では、中国ネット検索エンジン大手の百度(09888)が15%超高と急伸。同社が開発を進めている米新興企業オープンAIの「ChatGPT(チャットGPT)」に類似した自動応答アプリの名称が「文心一言」に決まり、3月にも一般向けに投入するとの報道が材料視された。宝飾品販売大手の周大福珠宝(01929)、本土不動産株の碧桂園(02007)、石油メジャーのCNOOC(00883)も高い。半面、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(02382)が続落。マカオカジノの銀河娯楽(00027)、ビールメーカーのバドワイザーAPAC(01876)、香港不動産関連の新鴻基地産(00016)などが売られた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.15%高の4516.31ポイントと3営業日ぶりに反発。百度、トリップ・ドットコム(09961)、海爾智家(06690)、理想汽車(02015)が上昇率上位。半面、前日に逆行高を演じたセンスタイム(00020)が大きく反落した。