日常生活に欠かせないスーパーやドラッグストアは、株主優待や配当を通じて「身近に使えるメリット」を感じやすい投資先です。今回はその中でも、2月に決算を迎える「イオン」と、イオンの子会社である「ツルハ」についてご紹介します。
どちらも買い物に使える株主優待があり、配当も受け取れる一方で、利回りや優待の内容、投資スタイルとの相性は大きく異なります。本記事が「投資するならどっちが自分に合っているのか」を考えるきっかけになれば幸いです。
イオン(8267)
イオンは、食品、衣料品、住居関連商品などを販売する総合スーパーマーケットです。また、食品スーパー、ディスカウントストアの運営やウエルシアなどのドラッグストアの展開、イオン銀行などの総合金融事業、イオンモールなどのショッピングモール開発、その他専門店の運営など、多岐にわたる事業を展開しています。
株価は上昇継続中
2026年1月時点の株価は約2200円です。短期的な株価変動はあるものの、2009年の約200円から約15年にわたり上昇傾向が続いています。2025年の株価変動は、1月の約1200円から上昇し続け、11月には約2900円の高値を付けました。
株主優待で購入金額がキャッシュバック
イオンの株主優待は、毎年2月末と8月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、購入金額に応じてキャッシュバックされるオーナーズカードです。
オーナーズカードを提示して規定の支払い方法でお会計すると、3月から8月末分までの購入金額に応じた金額は10月にキャッシュバックされ、、9月から2月末分までは4月にキャッシュバックされます。
株主優待のラウンジ利用と長期保有特典
株主優待で贈呈されるオーナーズカードは、購入金額がキャッシュバックされるだけでなく、イオンシネマやメガスポーツなどの利用料金割引や、イオンラウンジの利用が可能になります。
また、1000株以上の株式を3年以上継続して保有した場合、長期保有特典としてイオンギフトカードが追加で贈呈されます。
保有株数および保有年数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

イオンの配当と利回り
2026年度の配当金は、8月末の中間配当で6.67円、2月末の期末配当で7円の、年間1株当たり13.67円となる予想です。この金額は、2024年度の11.99円、2025年度の13.33円から2期連続で増配しています。
1株2200円で100株購入した場合、投資金額は22万円です。配当金は1367円なので、配当利回りは約0.6%になります。
ツルハホールディングス(3391)
ツルハホールディングス(以下、ツルハ)は、ウエルシアやツルハドラッグなど多数のドラッグストアを展開する企業です。展開するドラッグストアには調剤薬局併設店を積極的に拡大しています。また、介護サービスや医薬品・健康食品を販売するECサイトの運営なども行っています。
上場廃止になったのは?
ツルハは、2025年12月1日付けで、イオンの子会社でドラッグストアを展開する「ウエルシア」と経営統合しました。この経営統合により、ツルハはウエルシアを完全子会社化し、ウエルシアの株式は上場廃止となっています。
また、元々ウエルシアの親会社であったイオンは、2026年1月14日付けでツルハを連結子会社化すると発表しており、ツルハはイオンの子会社となりました。ただし、ツルハの株式は上場廃止ではなく維持されます。
株価急騰の理由
2026年1月時点の株価は約2600円です。新型コロナウイルスの影響で2020年には約3300円の高値を付けましたが、業績の伸び悩みや経営統合協議を巡る不透明感から、2024年には2000円以下で低迷しました。しかし、2025年4月に経営統合が決定して以降の株価は急騰しています。
株主優待のギフト券はいつ届く?
ツルハの株主優待は、毎年2月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、ツルハグループとウエルシアグループの各店舗で利用できるギフト券です。
ギフト券は毎年5月末に開催される株主総会終了後に郵送されます。保有株数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

ツルハの配当と利回り
2026年度の配当金は、8月末の中間配当で26.7円、2月末の期末配当で23円の、年間1株当たり49.7円となる予想です。この金額は、2025年度の53.4円から減配となっています。
1株2600円で100株購入した場合、投資金額は26万円です。配当金は4970円なので、配当利回りは約1.9%になります。また、株主優待として5000円相当のギフト券が贈呈されるため、優待利回りは約1.9%、配当と優待を合わせた利回りは約3.8%です。
保有株数に応じた配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。

投資するならどっち?
日常的にイオンで買い物をする頻度が高く、長期保有を重視するならイオンが向いています。配当利回りは低めですが、日々の買い物でキャッシュバックが受けられる株主優待は実用性が高く、長期保有するほど恩恵を受けやすい銘柄です。
一方で、配当と優待を合わせた利回りを重視するならツルハが魅力的です。ドラッグストアで使えるギフト券に加え、配当利回りもイオンより高く、効率よくリターンを得たい人に向いています。ただし、経営統合後の動向や減配には注意が必要です。
どちらも使える店舗の多い使い勝手の良い株主優待です。どのような投資をしたいのか、しっかり検討した上で、投資先の候補に入れてみてはいかがでしょうか?

