WBCの熱狂とともにハブ株は上昇するか!!

ニュースを見ていると、プロ野球の球団のキャンプ情報を目にすることが増えてきました。

「いよいよ、球春が到来したな」と感じています。


ただ今年はプロ野球の開幕前に、3月8日から世界大会ワールドベースボールクラシック(以下、WBC)が開催されます。

大谷翔平選手やダルビッシュ有投手など米国のメジャーリーグで活躍している選手がメンバー入りするなど、国内でも盛り上がりをみせそうですね。

東京ドームで開催される「1次ラウンド」と「準々決勝ラウンド」の日本戦のチケットはすでに完売しており、注目度の高さがうかがえます。


「WBCと株式市場の動向は関係あるんですか?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

はっきり申し上げますと、日経平均やTOPIXなど指数全体への影響は軽微です。

一方、個別ではWBCの動向に影響される銘柄もあります。


スポーツイベント開催期間中に株価が上昇しやすい


今回は、英国風パプを運営するハブ(3030)を紹介します。

ハブでは、お酒を飲みながら、スポーツ観戦を楽しむことができます。

他の居酒屋やバーと比べ低価格のドリンクなどが、若年層を中心に受け入れられているようです。


サッカーやラグビーなど国際的なスポーツのイベント開催期間中、特に日本代表が躍進している時に株価が上昇する傾向にあります。

実際に2022年に開催されたFIFAサッカーワールドカップ・カタール大会の開催期間中(11月21日~12月18日)の株価推移を確認してみましょう。



開催前の11月16日には604円まで下落し、弱い動きが続いていました。

日本代表は予選リーグで優勝候補のスペインやドイツと同組となったことで、「決勝トーナメント進出は厳しい」との見方が多く、国民の期待値はそこまで高くありませんでした。


しかし、日本時間11月23日(水)夜10時から行われたドイツ戦で2対1と劇的勝利を収めると、24日(木)と25日(金)の株価は連日で10%超上昇となり、一気に800円台に乗せました。

その後、27日(日)に行われたコスタリカ戦に0対1で敗れると、翌28日(月)は17%超下落と急落しました。

国民の失望感が高まるなか、日本時間12月2日(金)の早朝4時から行われたスペイン戦で見事に逆転勝利を収め、決勝トーナメント進出を決めました。

歴史的な勝利を好感し、同日の株価は一時769円まで急伸しました。


その後、決勝トーナメント1回戦でクロアチアに敗れると買いの勢いが弱まり、ワールドカップ終了後は売りに押される展開となりました。

それでもワールドカップ期間中に一段高となる場面がありました。

そのため、WBCで日本代表が躍進すれば、ワールドカップと同様に株価の上昇が期待できると考えています。


日本代表の躍進とハブ株の動向に注目

それでは、WBC期間中の日本代表の日程を確認しましょう。

日本代表はプールB(日本、韓国、中国、オーストラリア、チェコ共和国)に入っており、初戦は3月9日の中国戦となります。

5カ国総当たり戦となり、上位2カ国が準々決勝ラウンドに進出します。


準々決勝ラウンド(日本代表戦は3月16日)を勝ち抜くと、舞台は日本から米国へ移ります。

そして、決勝は3月21日(日本時間3月22日)となります。



専門家によると、メジャーリーガーが多く参戦している米国やドミニカ共和国とともに、日本代表は優勝候補の一角に挙げられています。

WBC開催直前から注目度が高まり、準々決勝ラウンドあたりからボルテージがさらに増してくるのではないかとみています。


新型コロナウイルスの感染状況は落ち着きをみせていることから、ハブをはじめスポーツバーなどで応援する人が多くなりそうですね。

WBCの日本代表選手の活躍のみならず、ハブの株価動向にも注目してください。


日本株情報部 アナリスト

角屋 昌範

2005年に国内証券会社へ入社後、投資情報部や調査部に在籍。投資情報部では、米国や香港株式市場見通しの作成など海外金融市場に関する調査業務に携わる。調査部では、ネット関連セクターを中心に国内個別企業のアナリストレポートを執筆した。 国内証券会社などを経て2019年に入社。主に先物市場見通しなど「デリバティブコンテンツ」を担当。 CFP DCプランナー

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