BTC円、為替の円高が…
代表的な暗号資産のビットコイン(BTC)は2026年1月28日19時頃、対円では1367万円台と前週(7日前)比で約3.0%低い水準で取引されています。BTCドルが8万89300ドル台と、こちらは前週比で0.2%高です。対円とドルの違いは、23日以降に為替が円高に振れたからです。
日銀金融政策決定会合や植田日銀総裁の定例会見を終えた23日夕刻からNY市場にかけ、為替相場はドル安円高に大きく傾きました。実際に為替介入が行われた可能性は低いですが、米財務省の意向で米連邦準備理事会(FRB)が為替のレートチェックをしたとの話が広まりました。
FRBがドル売り介入を実施する前段階との思惑から、日米協調の為替介入への警戒感が急速に高まりました。一時159円台に乗せたドル円は、23日NY終盤には155円台まで大幅に下落し、週明けも神経質に上下しながら、一時152円前半と昨年10月下旬の水準までドル安円高が進行。
そういったなか、BTC円は週明けに1330万円まで売り押されます。先週後半は、トランプ米大統領が「欧州に追加関税を課さない」と述べたことで持ち直しましたが、それでも1440万円には届きませんでした。
BTC円チャート
※TradingViewより
米政府機関、また閉鎖?
米国では週末を挟み、また一部の政府機関が閉鎖される懸念が広まりました。1月30日のつなぎ予算期限を前に、国土安全保障省(DHS)の予算を巡る与野党の対立が激化。きっかけは、ミネアポリスで米連邦捜査官(国境警備局)が米国人市民(看護師)を射殺する事件が発生したことです。
これを受け民主党リーダーらは、DHSの予算に厳格な規制や改革を盛り込まない限り、予算案を支持しないと表明。トランプ政権の移民政策に反発する民主党が結束したことで、予算案の可決が極めて困難になりました。
ポリマーケット(Polymarket)という予測市場では、前述した事件が起きる前、政府機関閉鎖の確率が10%を割り込んでいました。しかしその後、トランプ政権の対応に納得できない民主党側の行動で、閉鎖を見込む向きが急増。確率は一時80%にも達しました

※ポリマーケットとは、将来の出来事に対してYes/Noのシェアを売買できるブロックチェーン型予測市場プラットフォーム。USDCステーブルコインとPolygon(ポリゴン)チェーンを使い、オンチェーンで清算される。価格=確率という構造なので、「市場コンセンサスの確率」をリアルタイムで見ることができる。
政府機関の閉鎖リスクを嫌気し、リスク資産のBTCは対ドルでも売り圧力が強まりました。BTCドルは一時8万6000ドルと、15日早朝につけた1月高値から約12%安まで下落幅を広げました。
トランプ氏が対ドルで助け舟?
週明けのBTC売りドル買いをこなすと、BTCドルは9万ドルをうかがう水準まで水準を切り上げました。一部の政府機関閉鎖への懸念はくすぶっているものの、トランプ米大統領が予算を巡る与野党対立のきっかけとなった事件について、態度を軟化させたことが1つの要因かもしれません。
またトランプ氏は27日NY夕刻、為替相場のドル下落について意見を求められると、「ドルは絶好調」「ドル安を懸念していない」と述べました。大統領がドル安容認と受けとめられるような発言で、為替はドル売り一色となりました。BTCの対ドルにおける買い戻しに繋がりました。

※TradingViewより
ゴールドには負ける
BTCは持ち直したものの、安全資産とされる金(ゴールド)と比べると上昇力はまだ弱いと言えます。NY金先物は最高値を更新し続け、2月限は一時1トロイオンス=5300ドルを超えました。今週に入っての情報率は6.5%以上、BTCドルが1月高値をつけた14日以降だと14%超の上昇率です。
「金・銀への関心が仮想通貨を上回る日が続く…」コインテレグラフ
BTCがレンジ、またはさえない日が続いた一方、金(ゴールド)は上昇基調を強めました。銀先物が急落するとつれ安となる場面もありましたが、それでも結局は買いが優勢となります。上記の記事は、今月は多くの日で、ソーシャルメディア上の金と銀に関する話題が暗号資産を上回ったという内容です。
「金5000ドル突破もビットコイン低迷、マクロトレードの波に乗れず」Bloomberg
ビットコインの価格動向が、マクロヘッジ手段としての地位を保(たも)てるかどうかに疑問が再燃しているという記事です。
※マクロヘッジとは、「景気・金利・インフレ・為替など“マクロ環境”の変化による資産価格の損失をカバーするための保険的ポジションという意味
「4年周期説の終焉と15万ドルの必然…」ビットコインマガジン
ベンチャーキャピタルEpoch Venturesのレポートを解説した記事です。Epoch Venturesはビットコインのノード・ウォレット・カストディ、決済・送金、ライトニングなど、ネットワークを支えるインフラ系プロダクトやサービスに出資する企業です。
このレポートでは、2026年末までにビットコインが少なくとも15万ドルに到達するという予測しています。ただし要因の1つとして、金(ゴールド)に向かった資金の一部がBTCに向かうと述べています。レポートでも取り上げているBTC対金の強弱は気にかけておいたほうが良さそうす。




