あの株はいまいくら?

第72回 2025年6月IPOのプリモGHD(367A) 高配当銘柄として大注目

「あの株はいまいくら?」では、話題になった銘柄の現状を確認します。今回は2025年6月に上場したプリモグローバルホールディングス(367A 以下、プリモGHD)をみていきます。


同社は、ブライダルジュエリーの販売と仕入れを行っています。展開ブランドは、自社ブランドの「I-PRIMO(アイプリモ)」と「LAZARE DIAMOND(ラザールダイヤモンド)」、提携ブランドの「K.UNO(ケイ・ウノ)」と「STAR JEWELRY(スタージュエリー)」の4つとなっています。


「I-PRIMO」は、同社グループを代表するブライダルリングのオリジナルブランドとして、2025年4月末現在、国内外で112店舗を展開しています。

「LAZARE DIAMOND」は、米国ニューヨーク発祥のダイヤモンドブランドであり、同社グループが日本国内における商標権を取得し、ブライダルジュエリー専門のブティックとして、2025年4月末現在、15店舗を展開しているほか、全国の百貨店や小売店にも商品を供給しています。

「K.UNO」は、2019年4月に当社の連結子会社であるPrimo Diamond Taiwanとケイ・ウノ(259A)とが50%ずつ出資する共同出資会社Kuno Primoを設立し、2025年4月末現在、台湾で3店舗を運営しています。

「STAR JEWELRY」は、2022年11月にスタージュエリーブティックスと海外展開に関する業務提携契約を締結し、2025年4月末現在、中国本土で2店舗、台湾で2店舗を運営しています。


同社の初値については、業績は堅調に伸びているものの、ファンド大型出口案件であること、また割安感も乏しいうえに公開規模も大きいことから、厳しいスタートが見込まれていました。では、プリモGHDの上場からの株価の動きをみていきます。



プリモGHDの株価推移(上場から2026年1月22日まで)

2025年6月24日に東証スタンダードに上場した同社の初値は2013円と公開価格2150円を下回りました。初値形成後も売りが続き、終値は1685円と初値を大幅に下回りました。


その後7月半ばまで1700円前後での株価推移が続きます。そして上場後初の決算発表を迎えます。


同社は7月15日に、25.8期3Q累計(9-5月)の連結営業利益は24.5億円(前年同期比34.7%増)だったと発表。併せて、95円以上としていた25.8期の期末配当予想を105円に修正することも発表しました。


国内事業において、原材料価格の急激な高騰の影響を受けるも適時商品価格の見直しを実施。顧客に寄り添ったブランド改革である、THE FIRST STEPの施策が奏功し、来店客の拡大が継続したことも寄与したとしています。


この決算を受けた翌営業日(7月16日)の株価は買いで反応。終値は1895円(前日比194円高)となりました。そしてここから株価は上昇トレンドに転じます。7月22日から10日続伸となり株価は2000円の大台を回復、不名誉な初値天井を脱却しました。


その後の株価は徐々に下値を切り下げる展開。2000円の大台を割り込むものの1900円どころでは底堅い動きとなりました。このタイミングで通期の決算発表を迎えます。


同社は10月15日に、25.8期通期の連結営業利益は31.3億円(前の期比39.4%増)だったと発表、会社計画27.2億円を上回る好調な着地となりました。26.8期通期の連結営業利益予想は36.5億円(前期比16.5%増)、年間配当予想は120円(前期は105円)としました。


好調な着地、二ケタ増益予想、増配と好材料が出たことで、翌営業日(10月16日)の株価は買いで反応。高値2230円からは上げ幅を縮めたものの、終値は2090円となり、2000円の大台を回復しました。


前回の決算発表と同様に、決算発表を受けて株価は上昇したものの、その後は徐々に下値を切り下げ、2000円の大台を割りこみました。1800円台まで下げたものの、ここからの動きが異なります。2026年1月14日の決算発表に向けて、株価は上昇する展開。12月17日の終値は1842円でしたが、決算発表前日の2026年1月13日の終値は2060円となりました。


そして同社は2026年1月14日に、26.8期1Q(9-11月)の連結営業利益(IFRS)は12.0億円(前年同期比67.7%増)だったと発表しました。


国内事業は前期における適時の商品価格見直しによる客単価の上昇や、マーケティングの奏功による客数の増加、スタッフの接客スキル向上への取り組みなどにより伸長。海外事業において、中国本土の業績回復が継続したことも寄与したとしています。


この決算を受けた翌営業日(1月15日)の株価は買いで反応。終値は2245円(前日比194円高)となりました。翌16日には上値を2364円まで伸ばし、これが現時点(2026年1月22日)の上場来高値となっています。



【プリモGHDの日足チャート(上場から2026年1月22日まで)】




今後について

26.8期1Q決算において、好調な業績推移が確認できました。株価は上昇しましたが配当利回りは5.5%程度と依然として高水準となっています。


同社の株価は決算発表を受けて上昇し、その後は下げる傾向となっています。増益予想と増配により水準は切り上がっていると想定されますので、これまでのように簡単に2000円の大台を割るということは難しいとは思います。ただ、2000円でも配当利回りは6%です。2000円程度まで下げる場面があれば狙ってみるのも面白いと考えます。



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日本株情報部長

河賀 宏明

証券会社、事業会社におけるIR担当・経営情報担当、FPや証券アナリスト講師などを経て2016年に入社。 金融全般に精通。証券アナリスト資格保有。 「トレーダーズ・ウェブ」向けなどに、個別株を中心としたニュース配信を担当。 メディア掲載&出演歴 株主手帳、日経CNBC「朝エクスプレス」、日経マネー

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