16日のNY株式相場は反落。米1月卸売物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなり、前日の米1月消費者物価指数(CPI)に続いてインフレ高進が示され、新規失業保険申請件数が予想を下回り、雇用の強さが明らかになった.
強い経済指標に加え、ブラード米セントルイス連銀総裁やメスター米クリーブランド連銀総裁からのタカ派発言も米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化懸念を強めた。
ダウ平均が431.2ドル安(-1.26%)、S&P500も1.38%安とともに反落し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.78%安と4日ぶりに反落した。
米10年債利回りは前日の3.80%台から3.86%台に上昇した。
業種別ではS&P500の全11セクターが下落。テスラやアマゾン・ドット・コムの下落を受けて一般消費財が2.16%安となったほか、IT、コミュニケーション、素材、資本財、金融なども1%超下落した。
ダウ平均採用銘柄はウォルト・ディズニーが3.12%安となり、マイクロソフト、ナイキ、ボーイングなども2%超下落した。
寄り前に発表された米1月PPIは前月比+0.7%と12月分の-0.2%から上昇に転じ、予想の+0.4%も上回る強い伸びとなった。変動の大きい食品、エネルギーを除くコアPPIも前月比+0.5%と予想の+0.3%を上回った。
新規失業保険申請件数も19.4万件と予想の20.0万件を下回る強い結果となったことで、早期の利上げ打ち止めや、年内の利下げ転換期待が後退した。
ブラード米セントルイス連銀総裁は前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の利上げを提唱し、3月FOMCでも0.50%の利上げを支持する可能性を示した。