NYダウ129ドル高と反発 S&P500とナスダック総合は続落

17日のNY株式相場は高安まちまち。米10年債利回りが一時、昨年11月以来の水準まで上昇したことや、ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事が利上げの継続が必要と発言したことで株式に売りが強まったが、終盤はヘルスケアなどのディフェンシブ株を中心に買い戻された。


ダウ平均は朝方に179ドル安まで下落したものの、129.84ドル高(+0.39%)と反発して終了。ユナイテッドヘルス、アムジェンが2%超上昇し、指数を押し上げた。


S&P500は1.04%安まで下落後、0.28%安と下落幅を縮小し、ナスダック総合も1.54%安まで下落後、0.58%安で終了した。


米10年債利回りは前日の3.84%台から一時3.929%まで上昇(価格は下落)したが、その後は3連休を前に買い戻され3.81%台で終了した。


S&P500の11セクターは生活必需品、公益、ヘルスケア、資本財など6セクターが上昇し、エネルギー、IT、素材、コミュニケーションなど5セクターが下落した。


週間ではダウ平均が42.58ドル安(-0.13%)と小幅に3週続落し、S&P500も0.28%安と2週続落。一方、ナスダック総合は0.59%高と反発した。


今週は米1月消費者物価指数(CPI)、米1月生産者物価指数(PPI)の物価指標や、米1月小売売上高がそろって市場予想を上回る強い結果となったことに加え、FRB高官からも金融引き締めに積極的なタカ派発言が相次いだことで利上げの長期化見通しが強まった。


CMEのフェド・ウォッチが示す3月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.50%の利上げ確率は先週末の9.2%から15.1%に上昇した。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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