28日の香港株式市場で、ハンセン指数は6営業日続落。終値は前日比0.79%安の19785.94ポイントだった。中国企業指数は1.33%安の6581.47ポイント。メインボードの売買代金は概算で1424億7000万HKドル。
ハンセン指数は心理的節目の20000ポイントに乗せて寄り付くと、前場はプラス圏でもみ合った。前日まで5営業日続落した後とあって、値ごろ感の出た銘柄を買い戻す動きが先行。ただ、米金融引き締めの長期化や、米中対立の激化への警戒感が根強いなか、上値の重さが意識されると、後場に入るとほどなくして20000ポイントを割り込み、マイナス圏に沈んだ。終値ベースで昨年12月30日以来およそ2カ月ぶりの安値を連日で更新した。
ハンセン指数構成銘柄では、太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能(00968)が9%超安と急落し、親会社の信義ガラス(00868)も4%超安。2社が前日大引け後に発表した2022年12月本決算がそろって2桁の減益となった。民営自動車メーカーの吉利汽車(00175)、本土不動産関連の龍湖集団(00960)、碧桂園(02007)、碧桂園服務(06098)、海運会社の東方海外(00316)、大型ネット株のアリババ集団(09988)も下げが目立った。半面、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(00762)とチャイナ・モバイル(00941)が大きく反発したほか、医薬品受託開発の薬明生物技術(02269)、香港不動産関連のLink REIT(00823)、アジア生保のAIAグループ(01299)が買われた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.62%安の3925.06ポイント。中国当局がオンラインゲームに続き、短編動画についても未成年の依存を防ぐための対策の強化を指示したことを嫌気し、ビリビリ(09626)と快手科技(01024)が安い。新興自動車メーカーの蔚来集団(09866)も4%近い下落。上昇はトリップ・ドットコム(09961)、百度(09888)、万国数拠(09698)の3銘柄のみだった。