16日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.72%安の19203.91ポイントだった。中国企業指数は1.18%安の6482.47ポイント。メインボードの売買代金は概算で1113億5000万HKドル。
ハンセン指数は欧米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いた後、終始マイナス圏でもみ合った。終値ベースで昨年12月21日以来、約3カ月ぶり安値を更新。スイス金融大手のクレディ・スイス・グループの経営不安から金融システム不安への懸念が再燃し、リスクを回避する動きが優勢だった。クレディ・スイス・グループは16日、スイス国立銀行(中央銀行)の資金供給策を使って最大500億スイスフラン(約7兆1000億円)を調達する用意があると発表したが、市場の反応は限られた。
ハンセン指数構成銘柄では、検索中国最大手の百度(09888)が後場に急落。現地時間の16日午後2時から開いた発表会でリリースした独自開発の人工知能(AI)チャットボット「文心一言(ERNIE Bot)」について、創業者の李彦宏・会長兼最高経営責任者(CEO)が「完璧ではない」と発言したことが嫌気されたもよう。アジア生保のAIAグループ(01299)、石油メジャーのCNOOC(00883)、ペトロチャイナ(00857)、アルミメーカーの中国宏橋(01378)も下げが目立った。半面、医薬品ネット通販の阿里健康(00241)、香港不動産関連のLink REIT(00823)、台湾系食品メーカーの康師傅控股(00322)、本土不動産株の龍湖集団(00960)などが逆行高を演じた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.41%安の3811.81ポイント。百度、ビリビリ(09626)、華虹半導体(01347)、センスタイム(00020)が下落率上位。半面、阿里健康と京東健康(06618)、小鵬汽車(09868)、万国数拠(09698)が買いを集めた。