23日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に3日続伸。終値は前日比2.34%高の20049.64ポイントだった。中国企業指数は2.96%高の6836.46ポイント。メインボードの売買代金は概算で1363億HKドル。
ハンセン指数は序盤にマイナス圏に沈む場面もあったが、ほどなくして再びプラス圏へ浮上。前場は上値が重かったが、後場に入るとほぼ一本調子で上げ幅を拡大した。終盤に心理的節目の20000ポイントを回復し、8日以来、およそ2週間ぶり高値で終えた。朝方は欧米の金融システム不安への懸念などが重荷だったが、企業業績を手掛かりとした買いが次第に優勢となった。アジア取引時間帯にダウ先物指数が上昇したことも安心感につながった。
個別では、増益決算と増配を好感して海運株の東方海外(00316)が16%超高と急伸。前日大引け後に決算発表を終えたIT大手のテンセント(00700)が8%超の大幅高。美団(03690)やアリババ集団(09988)などの大型ネット株にも買いが波及し、指数を押し上げた。PC世界大手のレノボグループ(00992)やスマホ大手の小米集団(01810)も大きく買われた。半面、医薬品メーカーの石薬集団(01093)が7%超安と3日ぶりに大幅に反落。同社は22日に自社開発した新型コロナウイルス用のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンが中国で緊急使用許可を取得したと発表したが、需要の先行きが疑問視されたもよう。ガス会社の新奥能源(02688)、香港不動産関連の九龍倉置業地産(01997)なども下げた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は4.74%高と大幅に3日続伸。キングソフト(03888)が12%超高と上昇率1位。一方、金蝶国際ソフト(00268)が5%超の大幅逆行安。華為技術(ファーウェイ)がERP(統合基幹業務パッケージ)への参入を発表したことが嫌気されたもよう。