香港大引け:3日続伸、後場にプラス圏 アリババ集団は続伸

30日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続伸。終値は前日比0.58%高の20309.13ポイントだった。中国企業指数は0.64%高の6922.66ポイント。メインボードの売買代金は概算で1335億9000万HKドル。


ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈み、下げ幅を拡大した。中国景気の回復見通しが不透明ななか、前日に心理的節目の20000ポイントを回復した後とあって、3月の中国購買担当者景気指数(PMI)の発表を31日に控えて利益確定売りが出た。もっとも、下値の堅さが意識されると上向きに転じ、後場はおおむねプラス圏でもみ合った。本土市場で上海総合指数が上昇に転じたことや、アジア取引時間帯にダウ指数先物が上昇したことが安心感につながったもよう。終値ベースで前日に続き、3月7日以来、約3週間ぶり高値を更新した。


個別では、22年12月本決算が62%増益となった石油メジャーのペトロチャイナ(00857)が約8%上昇した。本土不動産関連の碧桂園服務(06098)、碧桂園(02007)、龍湖集団(00960)、自動車・電池メーカーのBYD(01211)なども買いを集めた。組織再編計画を好感して前日に急伸したネット通販大手のアリババ集団(09988)が続伸。半面、アリババ集団傘下の医薬品ネット通販会社、阿里健康(00241)が約8%安と大幅に反落。決算発表を終えた生保大手の中国人寿保険(02628)と乳製品大手の中国蒙牛乳業(02319)や、検索エンジン大手の百度(09888)、PC世界大手のレノボグループ(00992)などが下げた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.56%高の4270.32ポイント。小鵬汽車(09868)、蔚来集団(09866)、快手科技(01024)、ウェイボー(09898)が上昇率上位。半面、閲文集団(00772)、キングソフト(03888)、京東健康(06618)などが売られた。

中国株情報部 アナリスト

シ セイショウ

中国・上海出身。復旦大学を卒業後、外資系法律事務所で翻訳・通訳を担当。来日後は証券会社や情報ベンダーでの勤務を経て、2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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