5日のNY株式相場は高安まちまち。3月ADP民間部門雇用者数や3月ISM非製造業PMIなどの経済指標が予想より弱い結果となったことで公益やヘルスケアなどのディフェンシブ株が上昇した一方、景気悪化懸念から資本財などの景気敏感が売られたほか、半導体などのハイテク・グロース株も売りに押された。
ダウ平均はおおむねプラス圏で推移し、80.34ドル高(+0.24%)と反発して終了。
一方、S&P500は終日マイナス圏で推移し、0.25%安と2日続落して終了。
ハイテク株主体のナスダック総合は1.07%安と3日続落した。
ダウ平均採用銘柄はジョンソン・エンド・ジョンソンが4.49%高、ユナイテッドヘルスが3.24%高となったほか、メルク、アムジェンも2%超上昇し、ヘルスケアの4銘柄でダウ平均を211ドル押し上げた。
一方、ナイキ、ホーム・デポが2%超下落し、ボーイング、キャタピラー、アップルが1%超下落した。
週末7日に発表される米3月雇用統計の前哨戦となる3月ADP民間部門雇用者数は14.5万人増と2月分改定値の26.1万人増から減少し、市場予想の20.0万件も下回った。
3月ISM非製造業PMIも51.2と前月分の55.1や市場予想の54.5を下回った。
弱い経済指標を受けて米10年債利回りは前日の3.33%台から3.30%に低下した。
ただ、海外ではニュージーランド中銀がインフレが依然として高すぎるとして市場予想を上回る0.50%の利上げを決定したほか、
米国でもメスター米クリーブランド連銀総裁が今後も金融引き締めが必要と発言したことで、先行きの利上げ継続が意識された。