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ドル円、底堅い展開
今週のドル円は底堅い展開となりました。20日投開票された参院選では、自民・公明の与党が改選過半数を下回ったものの、市場では「警戒したほどの大敗ではなかった」と受け止められました。政治や財政悪化リスクへの過度な懸念が和らぎ、前週にかけて積み上がった円売り・ドル買いの持ち高を解消する動きが先行しました。23日の東京市場では「石破茂首相は月内にも退陣表明する」との一部報道を手掛かりに円安・ドル高が進んでいましたが、石破首相が当該報道を否定すると一転円買い・ドル売りが優勢に。日米の関税交渉の合意により、日銀が利上げに動きやすくなっているとの見方を背景に、24日の東京市場では145.86円まで値を下げています。
*Trading Viewより
ただ、同日の海外市場では米国と欧州連合(EU)の関税交渉が進展しているとの期待が高まる中、欧州株相場が上昇するとリスク・オンの円売りが進行。前週分の米新規失業保険申請件数など、米経済指標が予想より強い内容となったことも相場の支援材料となりました。25日には日銀関係者の話として「日米合意で日銀が年内に利上げできる環境が整う可能性」との報道が伝わった一方、「来週30-31日の日銀金融政策決定会合では追加利上げが見送られる公算が大きい」との一部報道が伝わったことで一時147.94円まで値を上げています。
投機筋の円買いポジション、いまだ10万枚超え
米商品先物取引委員会(CFTC)が7月25日(日本時間26日早朝)に発表した7月22日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は10万6645枚の円買い越し(ドル円のショート)となり、前週から3063枚増加しました。
*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
投機筋の円のポジションは昨年7月2日には18万4223枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録していましたが、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが優勢に。4月29日には17万9212枚と過去最大を更新しています。これ以降はその動きが一服。今週こそ、円買いポジションは僅かに拡大しましたが、概ね縮小傾向が続いています。とはいえ、いまだ10万枚を超える円買いポジションであり、依然として高い水準にあると言えます。
市場では「例年、夏季休暇を控えて一方向に傾いたポジションは整理される傾向にある。さらに、現在の投機筋の円買いポジションは含み損に転落し始めた可能性がある。そのため、一段と円安が進み、ポジションの損失拡大懸念が強まるようなら、ポジション解消に伴う円売りがさらに強まる可能性もある」との声が聞かれています。
ドル円の一目均衡表チャートを見ると
ドル円の一目均衡表チャートを見ると、週末の終値(147.69円)で雲の上限(144.36円)、下限(144.27円)、転換線(147.52円)、基準線(145.93円)を全て上抜けています。また、これまでレジスタンスとして意識されていた6月23日の高値148.03円や5月12日の高値148.65円も一時的とはいえ上抜たことから、テクニカル的に買いが入りやすい地合いとなっています。
*Trading Viewより
一方、ドル円は更なる重要なレジスタンスレベルである200日移動平均線が位置する149.64円が意識されています。200日移動平均線は重要な中期線として、機関投資家など多くの市場参加者が注目するポイントになっています。テクニカル的なサポートやレジスタンスとしてだけではなく、ここを中心に投資家心理も大きく変わってくると言われています。また、200日移動平均線に加えて、「3月28日の高値151.21円や3月3日の高値151.30円もまた、念頭に入れておく必要がある」との声が聞かれています。
現在のポジションはドル円ロング@144.235円。一時はポジションを切るかどうかの瀬戸際にきていましたが、今では利益も出ており、来週以降もこのまま利益を伸ばしたいところです。
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