香港大引け:反発、方向感乏しく 連休を前に上値重い

休場明け6日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前営業日比0.28%高の20331.20ポイントだった。中国企業指数は0.27%高の6894.05ポイント。メインボードの売買代金は概算で1016億8000万HKドル。


ハンセン指数は方向感に乏しく、前営業日終値を挟んだ一進一退の展開となった。市場予想を下回る米経済指標の発表が相次いだことを受け、米景気悪化が懸念される半面、朝方に発表された2023年3月の財新中国サービス業購買担当者景気指数(PMI)を好感する買いが相場を支えた。3月の財新中国サービス業PMIは57.8%となり、前月から2.8ポイント上昇し、2年4カ月ぶりの高水準を更新した。もっとも、7日から始まるキリスト受難節・イースターの4連休を控え、積極的にリスクを取る動きは限られ、上値は重かった。


ハンセン指数構成銘柄では、中国半導体ファウンドリーのSMIC(00981)が大幅に6営業日続伸。製薬会社の翰森製薬(03692)、医薬品通販の阿里健康(00241)、宝飾品大手の周大福珠宝(01929)の上昇が目立った。11日に「ChatGPT」に類似する人工知能(AI)基盤モデル「阿里大模型」を発表するとの報道を受けてアリババ集団(09988)も買われた。半面、電動工具大手の創科実業(00669)や、大型ネット株のJDドットコム(09618)と百度(09888)、マカオカジノ株の銀河娯楽(00027)、本土不動産株の龍湖集団(00960)などが下げた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.10%安の4237.63ポイント。キングソフト(03888)、蔚来集団(09866)、万国数拠(09698)、ウェイボー(09898)が下落率上位。半面、華虹半導体(01347)、京東健康(06618)、センスタイム(00020)などが上昇した。


中国株情報部 アナリスト

シ セイショウ

中国・上海出身。復旦大学を卒業後、外資系法律事務所で翻訳・通訳を担当。来日後は証券会社や情報ベンダーでの勤務を経て、2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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