20日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに反発。終値は前日比0.14%高の20396.97ポイントだった。中国企業指数は0.09%高の6895.29ポイント。メインボードの売買代金は概算で1015億6000万HKドル。
ハンセン指数は方向感に乏しく、前日終値を挟んだ一進一退の展開が続いた。前日まで続落した後とあって、買い戻しの動きが相場を支えた。一方、欧米の中央銀行の金融引き締めが続くとの観測や、中国本土市場が軟調に推移したことが重荷となった。なお、寄り付き前に発表された4月の中国の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)は1年物と5年以上物がともに8カ月連続で前月と同水準に据え置かれた。
ハンセン指数構成銘柄では、半導体ファウンドリーのSMIC(00981)が6%超高と続伸。2023年1-3月期のEBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)の黒字転換を好感してマカオカジノのサンズ・チャイナ(01928)も4%高と続伸した。ライブ配信を利用した販売促進イベントでネット出前の注文量が前年同期比で約5割増加したとの報道を受けて美団(03690)が買われた。ガス会社の新奥能源(02688)、家電大手の海爾智家(06690)も買いを集めた。半面、本土不動産株の龍湖集団(00960)、碧桂園(02007)が大幅に続落。太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能(00968)、医薬品受託開発の薬明生物技術(02269)も下げた。
その他では、株主割当増資計画を発表し、後場から取引を再開した越秀地産(00123)は11.62%安と急落。大株主のテンセント(00700)が保有株5100万株超を外部の資本パートナーに分配したことを嫌気して快手科技(01024)が5.22%安。半面、22年12-23年2月期決算が黒字転換となった新東方教育科技(09901)は11.76%高と急伸した。