ディールを行うにおいて個人的に常に頭に入れているのは
「やらぬ後悔より、やる後悔」ということです。
「あの時にドルを買って(売って)いればよかった」と後から後悔するよりも
ドルを思い切って買ったことで、それがアゲインストにいったとしても
やらないよりも、やった後悔のほうがマシだと思っています。
その理由としては、一度やって後悔をすれば、その後悔から学ぶことはありますが
やらないで後悔しても、さほど学ぶものがない、と思っているからです。
待つのも相場とは?
では、「待つのも相場」とはどういう意味でしょうか?
2月の11日週に米国から複数のインフレ指標が発表されました。
13日に1月消費者物価指数(CPI)、16日に同月卸売物価指数(PPI)、同日にはミシガン大学調査による
2月米消費者態度指数の中で期待インフレなど、重要インフレ指標が相次いで発表されました。
そして、そのどれもが市場予想を上振れ、米国のインフレが低下していないことが確認されました。
これらの指標が発表された以後も、米国からも注目経済指標が発表されていることは確かですが
インフレ指標としては、次に出る重要なものは2月29日発表予定の2月個人消費支出(PCE)までありません。
約2週間にわたり、米国のインフレ高止まりを否定するものが出てきません。
あくまでも、自分の持っているポジションの持ち値や、ほかの経済指標の重要度
米連邦準備理事会(FRB)関係者の発言などを詳らかに読み取らなければなりませんが
新たなインフレ指標も出ない局面で、個人的にはドルのポジションを
ばたばたと売ったり買ったりしたくはありません。
例えば、ドル対円を持っている場合で、日本の金融情勢に変化が生じた場合は
ドルの動きというよりも円の動きに左右され、ドル円が動意づくことで、売買をする必要はあるでしょう。
しかし、米国のインフレだけを観点に置いた場合は、2週間は新しいデータもないことで、
右往左往する必要はないのではと思います。
待てないならやってはいけない
世の中では方向感が定まらない相場でも、売買をして儲けているようなことを吹聴する方もいます。
実際に方向感(トレンド)がないにもかかわらず、儲けることができるディーラーはいます。
しかし、あくまでもそれは極限られた数しかいなく、トレンドレスの相場では負ける人数の方が多いと思います。
それにもかかわらずトレードを促そうとして、いかにも儲けています、儲かりますと吹聴するのを
信じすぎない方が良いでしょう。下手な鉄砲は数打っても当たらないものです。
隣の芝生は青く見えるというのはわかりますが、相場でも待てないのであればやってはいけないときがあるのを
念頭に臨んだ方が良いのではないかと思われます。