NYダウ139ドル安と続落 フェデックスが20%超急落

16日のNY株式相場は続落。13日に発表された米8月消費者物価指数(CPI)が予想を上回る高い伸びとなり、金融引き締め策の長期化見通しや、利上げによる景気減速懸念が引き続き意識される中、フェデックスが世界景気の悪化を理由に通期の業績見通しを取り下げたことが相場の重しとなった。


株価や景気の先行指標とされる輸送株はフェデックスが21.4%安と急落したほか、UPSが4.5%安となり、空運のサウスウェスト航空も5.9%下落した。


ダウ平均は終日マイナス圏で推移し、139.40ドル安(-0.45%)と2日続落して終了。一時、411ドル安まで下落した。

S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.72%安、0.90%安で終了し、主要3指数がそろってそろって2日続落した。

ダウ輸送株20種平均は5.07%安と大幅に4日続落となった。


週間では、ダウ平均が4.13%安、S&P500が4.77%安、ナスダック総合が5.48%安とそろって大幅反落。ともに、5週間で4週下落となった。S&P500とナスダック総合は6月中旬以来の下落率を記録した。


米経済指標は、9月ミシガン大消費者信頼感指数速報値が59.5と市場予想の60.0を下回る弱い結果となった。

米連邦準備理事会(FRB)が注目する、同1年先期待インフレ率速報値は+4.6%と前月分の+4.8%から低下し、同5年先も+2.8%と前月分の+2.9%から低下した。


期待インフレ率の低下を受けてCMEのフェドウォッチが示す9月20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での1.00%の利上げ確率は前日の23%から18%に低下。0.75%の利上げ見通しが強まった。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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