金融大手の第4四半期決算は好悪まちまち

先週はダウ平均、ナスダック総合がともに反落 金融大手の決算は好悪まちまち


先週の米国株式市場では先週はダウ平均が61.63ドル安(-0.12%)、ナスダック総合が0.60%安とそろって反落しました。

週明け月曜日のダウ平均は小幅に3営業日続伸し、取引時間中と終値の史上最高値を更新しましたが、火曜日から発表がスタートした企業の第4四半期決算で、金融大手の決算が好悪まちまちとなったことや、イランやグリーンランドを巡る地政学リスク、トランプ米大統領の介入による米連邦準備理事会(FRB)の独立性への懸念などもセンチメントの悪化につながりました。


金融機関の決算は総じて予想を上回ったものの、株価は投資銀行のゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーが週間で上昇した一方、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴなどが軒並み5%超下落しました。

トランプ米大統領がクレジットカード金利に上限を設定することを求めたことも大手銀行の収益悪化懸念を強めました。


 


JPモルガン・チェースの4Q決算は増収増益となるも、投資銀行部門が減収


先週火曜日から発表がスタートした米企業の第4四半期(10-12月)決算は、先週はS&P500採用の14銘柄で調整後一株当たり利益が市場予想を上回りました。


米銀大手JPモルガン・チェースが13日に発表した2025年第4四半期(10-12月)決算は、純収入が前年同期比6.9%増の467億6700万ドルとなり市場予想の462億100万ドルを上回りました。純利益が同4.9%増(1倍)の143億3300万ドルとなり、調整後の一株当たり利益は5.23ドルと市場予想の5.00ドルを上回りました。


株式トレーディング収入は同40%増の29億ドルと市場予想の24.5億ドルを上回り、債券トレーディング収入も7%増の54億ドルとなり市場予想の52.9億ドルを上回りました。一方、投資銀行収入が5%減の23億ドルとなり、予想の20.9億ドルを下回りました。


トランプ米大統領がカード金利の上限を1年間10%に制限すること要求していることに関しては、ジェレミー・バーナム最高財務責任者(CFO)が、「当社の事業を根本的に変えるという、根拠のない、根拠の薄い指示が出されたとしたら、(訴訟を含め)あらゆる可能性を検討している」と述べ、トランプ大統領に対抗する可能性があると示唆しました。


2025年に34.42%高となり、2023年の3年間では133.01%高となった株価は13日の取引で一時、前日比13.91ドル安(-4.29%)の310.58ドルまで下落し、13.59ドル安(-4.19%)の310.90ドルで終了。週間では5.08%安となり、年初来では3.03%安となりました。


 


ゴールドマン・サックスは予想を上回る増益決算 株価は上場来高値を更新


米投資銀行最大手ゴールドマン・サックスが15日に発表した2025年第4四半期(10-12月)決算は、純収入が前年同期比3%減の134億5400万ドルとなり市場予想の137億9100万ドルを下回りました。一方、純利益が同11.8%増の43億8400万ドルとなり、調整後の一株当たり利益は14.01ドルと市場予想の11.67ドルを大幅に上回りました。


アップルのクレジットカード事業をJPモルガン・チェースに売却したことで、プラットフォーム・ソリューション事業の売上高が減少しましたが、この売却により一株当たり利益が0.46ドル増加しました。


株価は15日の取引で前日比43.19ドル高(+4.63%)の975.86ドルで終了。週間では2.46%高と8週続伸し、上場来高値を更新しました。

年初来では9.44%高となり、2023年の12.34%高、2024年の48.44%高、2025年の53.50%高に続いて好調が続いています。


 


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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