NYダウ107ドル安と3日続落 リセッション懸念が引き続き重し

22日のNY株式相場は3日続落。高金利政策の長期化による景気後退(リセッション)懸念や金利上昇が引き続き株式相場の重しとなった。


21日に結果が公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、3会合連続での0.75%の利上げが決定され、年末までに政策金利が4.4%に引き上げられることが示唆された。

米10年債利回りは2011年2月以来となる3.718%まで上昇し、政策金利の動向に敏感な米2年債利回りは2007年10月以来となる4.163%まで上昇した。


ダウ平均は終盤に118ドル高まで上昇したものの、107.10ドル安(-0.35%)で終了し、S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.84%安、1.37%安で終了。主要3指数がそろって3日続落した。

週初来では、ダウ平均が2.42%安、S&P500が2.98%安、ナスダック総合が3.33%安となり、そろって2週続落ペースとなった。


S&P500の11セクターは、ヘルスケア、コミュニケーションの2セクターが上昇し、一般消費財、金融、資本財、素材、ITなど9セクターが下落した。


ダウ平均採用銘柄は、メルクが3.53%高となったほか、ジョンソン・エンド・ジョンソン、セールスフォース、アムジェン、ベライゾンなどが1%超上昇した一方、アメリカン・エキスプレス、ボーイングが3%超下落し、ゴールドマン・サックス、ディズニーは2%超下落。インテル、ナイキ、JPモルガン・チェースなども1%超下落した。


リセッションへの警戒感や金利上昇を受けて半導体株や小型株が大幅安。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.81%安、小型株指数のラッセル2000も2.26%安と、ともに主要3指数をアンダーパフォームした。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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