NotebookLMをご存知でしょうか。既存の資料をもとにしてAIが既存資料を要約したり、逆に膨らませたりするサービスです。GoogleのAIであるGemini(ジェミニ)を基盤としています。このNotebookLMで「最強の個人投資家」を作ることができます。AIの知識がない状態では雲を掴むような話ですが、どのような意味なのでしょうか。
NotebookLMは「ハルシネーション」がない
日進月歩で世界を席巻する生成AIですが、大きな弱点があります。それが「ハルシネーション」です。この言葉をご存知でしょうか。
ハルシネーションとは、生成AIを使いこなすうえで課題となる「限界点」のこと。たとえばある特定のテーマに対する関連情報が100あるとしたときに、それがAIのバックデータに90しか埋め込まれていないとします。このときに、残り10を問われたAIは困惑します。ここで通常の人間には「私にはわかりません」か準ずる回答をしますが、AIは「わからない」ということが基本的にできません。残り10を「知っているかのように」回答します。それがハルシネーションです。
南極に株式市場ができたら

引用:ChatGPT
上記の画像は、OpenAI社のChatGPTに対し、「アメリカ株式市場のこれから」を尋ねたものです。回答はお手の物ですね。そしてその回答に対し追加質問で、「南極に株式市場ができたら?」と聞いてみます。

引用:ChatGPT
少し考えると、南極に株式市場ができる可能性はほぼゼロに等しいことがわかります。上記の答えはSFの世界観にも似た「フィクション」です。ただ、前提知識がないと南極でも都市計画が進行していて、証券取引所ができる可能性がある、と受け取ることができます。
ハルシネーションは言い換えれば、「AIを使った受け手のリテラシー検査」なのですね。このハルシネーションがないとされているのが、NotebookLMです。
NotebookLMにはハルシネーションがない?
こちらの画像がNotebookLMです。AIを使いこなしている人たちの呼び方に倣い、以下LMと記載します。LMはChatGPTなどの生成AIと異なり、アップデートした最大50個の資料を読み込み、無関係な憶測を展開することがありません。よって、回答の正確率がとても高く、ハルシネーションが起きないといわれています。

引用:NotebookLM 工藤崇の投資分析と資産運用ガイド - NotebookLM
LMは参考となるテキストを入れたあと、参考資料を加えることができます。筆者はファイナンシャルプランナー(FP)です。FPであることを紹介した文章を入れたうえで、当メディアのページを参照に入れます。こうすると、「株式分析の専門家」としての工藤のページが完成します。
ここで、アメリカ株をどう思うか?と尋ねると工藤氏(筆者ですが)の見解をベースにして、補足情報をAIに聞いたうえでの回答AIが完成するという流れです。

引用:NotebookLM 工藤崇の投資分析と資産運用ガイド - NotebookLM
NotebookLMで「最強の個人投資家」をつくる
ここから転じて、NotebookLMで「最強の個人投資家」をつくることができます。まず投資家としての基本的な考え方を、テキストデータなどで用意します。そのうえで参考にする投資の記事やメディア、市場への見解を入れ込み、「最強の投資家」を完成させていきます。複数の人間(の発信物)でも構いません。そうすると、複合的な個人投資家が完成します。
完成次第、その投資家に「WTI原油先物取引はどうなるか?」「日経平均は72,000円以降も上昇するのか」といった具体的な質問をしていけば、世の中の数々の専門家を凌駕した「複合的な個人投資家」が生まれるという仕組みです。
AIは日進月歩で進歩し、わたしたちはどのような質問にも瞬時に回答できる投資の専門家を作ることができるようになりました。
「LMが凄いからGoogleの株価が上がる」のほかに
個別株の取り引きをしていると、「NotebookLMが凄いからGoogle(ALPHABET)の株価が上がる」と評論家ベースで考える人が多いです。それは投資家として何も間違えていませんが、AIの技術革新は企業評価をするだけのものではありません。株式売買と同時に「AIで世界が変わるなかでリアルタイムで生きている人間」として、AIの最前線で何ができるのかを考えていくべきといえるでしょう。
NotebookLMのほかにもGoogleは高品質のアシスタント機能である「Gem」を提供しています。またcopilot(Microsoft社)やClaude(アンソロピック社)に関しても、そのなかでAI関連銘柄の凄さを、体験知として知る機会がある、と考えられます。AI社会のなかで投資家およびひとりの受け手として、同時並行で進めていきましょう。





