NYダウ42ドル安と3日ぶりに小幅反落 金利上昇が重し

5日のNY株式相場は3日ぶりに小幅反落。前日までの2日間で急反発したことや、長期金利の上昇が重しとなった。


8月ADP民間部門雇用者数がやや市場予想を上回り、9月ISM非製造業総合指数(PMI)が前月分や予想を上回った。

総じて強い経済指標を受けて米10年債利回りは前日の3.61%台から3.75%台に上昇した。


2日間で1590ドル高と急伸したダウ平均は、一時430ドル安まで下落したが、終盤に138ドル高まで上昇し、42.45ドル安(-0.14%)で終了。

S&P500とナスダック総合も一時2%前後下落後、終盤にプラス圏を回復し、それぞれ0.20%安、0.25%安で終了した。


S&P500の11セクターは、エネルギー、IT、ヘルスケアの3セクターが上昇し、公益、不動産、素材、金融など8セクターが下落。

投資家の不安心理を示すVIX指数は28.55ポイントと前日比0.52ポイント低下した。



月曜日の9月ISM製造業PMIや火曜日の8月JOLTS求人件数が弱い結果となったことで長期金利が低下し、一部では先行きの利上げペースの減速期待も高まった。

しかし、この日発表された経済指標が総じて強い結果となったことで、高金利政策の長期化が再び意識された。


今週は週末7日に9月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金)が発表されるほか、来週からは企業の第3四半期決算発表がスタートする。

今後も経済指標や企業決算をにらんでボラタイルな展開が続きそうだ。



国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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