10日のNY株式相場は4日続落。金利上昇を警戒したハイテク株売りが続いたほか、JPモルガン・チェースのダイモン最高経営責任者(CEO)が2023年に景気後退(リセッション)入りするとの見通しを示したことや、翌日以降に発表される物価指標や大手金融機関の決算発表への警戒感も相場の重しとなった。
前日まで3日続落したダウ平均は朝方に189ドル高まで上昇する場面もあったが、286ドル安まで下落し、93.91ドル安(-0.32%)で終了。S&P500も0.75%安で終了し、ともに4日続落した。
ハイテク株主体のナスダック総合も1.04%安と4日続落。6月安値を下回り、2020年7月28日以来、約2年2カ月ぶりの安値となった。
フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.45%安と大幅に3日続落。バイデン政権が高性能半導体や同装置などの中国への輸出を禁止する方針を発表したことが嫌気された。
コロンブスデーで債券市場が休場だったが、米10年債先物が下落(利回りは上昇)したことで、取引が再開される火曜日の利回り上昇が警戒された。
S&P500の11セクターは、資本財、生活必需品、素材など4セクターが小幅に上昇した一方、原油安を受けてエネルギーが2%超下落したほか、IT、不動産が1%超下落し、ヘルスケア、一般消費財も0.6%超下落した。
ダウ平均採用銘柄は、ウォルグリーン、メルクが3-4%上昇した一方、セールスフォース、マイクロソフト、ウォルト・ディズニー、インテルが2-3%下落した。