NYダウ28ドル安と小幅反落 翌日にCPI発表を控えS&P500は6日続落

12日のNY株式相場は軟調。寄り前に発表された米9月生産者物価指数(PPI)は予想を上回る強い結果となったものの、午後に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、一部のメンバーが景気や金融市場に配慮して利上げペースを調整する必要あると指摘したことが株式市場の支援となった。

しかし、翌日に発表される米9月消費者物価指数(CPI)への警戒感から取引終盤に売りが優勢となった。


ダウ平均はおおむねプラス圏で推移したものの、28.34ドル安(-0.10%)と小幅に反落して終了。

S&P500は前日終値を挟んでもみ合ったが、0.33%安と6日続落して終了。ハイテク株主体のナスダック総合も0.09%安とわずかながら6日続落した。


S&P500は2020年11月以来の安値で終了し、ナスダック総合も終値で2020年7月以来の安値を更新した。


米9月PPIは前月比+0.4%と前月分の-0.2%から上昇に転じ、市場予想の+0.2%も上回った。前年比でも+8.5%と予想の+8.4%を上回ったことで、翌日に発表される米9月CPIの上振れが警戒された。

米10年債利回りは、強いPPIを受けて前日の3.93%台から一時、3.98%手前まで上昇(価格は下落)したが、その後は持ち高調整で買い戻され、3.90%台に低下した。


業種別では、エネルギー、生活必需品、一般消費財の3セクターが上昇し、コミュニケーションが変わらずとなった一方、公益、不動産、資本財、素材、ヘルスケアなど7セクターが下落した。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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