21日のNY株式相場は3日ぶりに反発。長期金利の上昇を受けて軟調にスタートしたものの、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの報道を受けて金利が低下したことや、米国の巨大企業の収益を圧迫するドル高が一服したことが好感され全面高となった。
ダウ平均は朝方に127ドル安まで下落後、終盤に785ドル高まで上昇し、748.97ドル高(+2.47%)で終了。S&P500とナスダック総合もそれぞれ2.37%高、2.31%高と一日の高値圏で終了。主要3指数がそろって3日ぶりの大幅反発となった。
週間ではダウ平均が1447.73ドル高(+4.89%)、S&P500が4.74%高、ナスダック総合が5.22%高と、6月以来の大幅高を記録した。
米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で12月FOMCでの利上げ減速を議論する公算が大きいなどと報道したことで、米利上げ減速観測が高まった。
米10年債利回りは前日の4.226%から朝方に4.338%と2007年11月以来の水準まで上昇したが、WSJの報道を受けて4.219%で終了した。
主要通貨に対する米ドルの強さを示すドルインデックスは一時114ポイント手前まで上昇したが、112.01ポイントで終了し、前日比0.87ポイント下落した。
業種別では素材の3.46%高を筆頭にS&P500の全11セクターが上昇。一般消費財、金融、エネルギー、資本財、IT、ヘルスケアも2%超上昇した。
ダウ平均採用銘柄はキャタピラー、JPモルガンが5%超上昇し、ゴールドマン・サックス、ディズニー、インテル、3Mなども3-4%上昇。一方、決算が嫌気されたベライゾンが4.46%安、アメリカン・エキスプレスが1.67%安となった。