第3四半期決算発表が本格化 ネットフリックスが急伸
先週の米国市場では、ダウ平均が4.9%高と大幅に3週続伸し、S&P500が4.7%高、ナスダック総合が5.2%高とともに大幅反発となりました。
英国の大規模減税策の撤回を受けてドル高が一服したことや、企業決算が総じて予想を上回ったことが支援となったほか、
フェド・ウォッチャーとして知られるウォールストリート・ジャーナルのニック・ティミラオス記者が、米連邦準備理事会(FRB)は11月米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%の利上げを決定し、12月FOMCでの利上げペースの減速について議論を開始すると報道したことも好感されました。
発表が本格化した第3四半期決算は、先週はS&P500採用の64銘柄が発表を終え、このうち83%の53銘柄で調整後一株当たり利益が市場予想を上回りました。
予想を上回る決算や有料会員数の大幅増が好感されたネットフリックスが週間で25.9%高と急伸したほか、シュルンベルジェ、インテュイティブ・サージカル、ラム・リサーチ、ロッキード・マーチン、ベーカー・ヒューズ、AT&T、ユナイテッド航空、バンク・オブ・アメリカなども決算が好感され2桁高となりました。
一方、決算や見通しが嫌気されたSVBファイナンシャル、ジネク・ホールディングス、M&Tバンクが2桁安となりました。
ネットフリックスの第3四半期はストリーミング会員数が予想以上に増加
ネットフリックスが10月18日引け後に発表した2022年第3四半期決算は、売上高が前年同期比5.9%増の79億2600万ドルとなり市場予想の78億3700万ドルを上回りました。
売上原価が同13.8%増の47億8860万ドルとなったことで、営業利益が12.7%減の15億3301.8万ドル、純利益が3.5%減の13億9800万ドルとなりましたが、調整後の一株当たり利益は3.10ドルと市場予想の2.13ドルを大幅に上回りました。
市場が注目する有料ストリーミング会員数は世界全体で241万人増加し、100万人増とした会社見通しの2倍以上に増加しました。
第4四半期についても有料会員数が450万人増加するとの見通しを示しました。
決算発表を受けて株価は19日の取引で前日比31.52ドル高(+13.1%)と急伸。週間では25.9%高の289.57ドルで終了し、S&P500の週間上昇率トップとなりました。
今年5月12日に付けた52週安値162.81ドルからは77.9%高となり、年初来の下落率は51.9%に縮小しました。
今週はアップルなどハイテク・ジャイアントの決算発表が目白押し
10月中旬からスタートした第3四半期決算発表は、先週までにS&P500採用の80銘柄が発表を終え、そのうち81%の65銘柄で調整後一株当たり利益(EPS)が市場予想を上回りました。
多くの銘柄で減益決算となりましたが、EPSが総じてアナリスト予想を上回り、米企業の7-9月期決算が恐れられたほど悪くなかったことが安心感につながりました。
今週はアップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズなどの時価総額上位銘柄の発表が目白押しで、決算や会社見通し(ガイダンス)が注目されます。