NYダウ79ドル安と続落 翌日のFOMC結果公表を控え警戒感強まる

1日のNY株式相場は続落。主要3指数がそろって上昇してスタートしたものの、9月JOLTS求人件数などの経済指標が強い結果となったことで米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げの長期化見通しが重しとなった。


ダウ平均は朝方に242ドル高まで上昇し33000ドルの大台に迫ったが、79.75ドル安(-0.24%)の32653.20ドルで終了。

S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.41%安、0.89%安で終了し、3指数がそろって2日続落した。


アジア時間で3.91%台まで低下した米10年債利回りは強い経済指標を受けて4.07%台まで急上昇した。


業種別では、エネルギー、金融、公益など5セクターが1%未満の上昇となった一方、コミュニケーションが1.81%安、一般消費財が1.35%安、ITが0.86%安とハイテク・グロース・セクターが下落率上位に並んだ。


翌日午後に結果が公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)では4会合連続で通常の3倍の幅の0.75%の利上げが見込まれているが、今後の利上げペースの見通しを巡り、声明文やパウエルFRB議長の記者会見に要注目となる。


寄り後に発表された米9月JOLTS求人件数は1071.7万件と市場予想の1000万件を上回り、前月分も1005.3万件から1028.0万件に上方修正された。

米10月ISM製造業購買担当者景気指数 (PMI)も50.2と予想の50.0を上回る強い結果となった。


決算発表銘柄は、予想を上回る増収決算が好感されたウーバー・テクノロジーが 12%高と急伸し、予想を上回る利益や強い見通しが好感されたファイザーも3%超上昇した。


引け後に決算を発表したアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は時間外で4%超上昇。決算や見通しが市場予想を下回ったものの、4つのセグメントともに、会社が10月に警告したほどには悪化しなかったことが好感された。

一方、エアビー&ビーは、回復の弱さが嫌気され時間外で7%超下落した。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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