香港大引け:反発、全人代控え政策期待強まる、ビリビリは10%超上昇

3日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前日比0.68%高の20567.54ポイントだった。中国企業指数は1.20%高の6939.62ポイント。メインボードの売買代金は概算で1057億8000万HKドル。


ハンセン指数は終日プラス圏で推移した。大幅利上げへの警戒感が和らぎ、前日のNY市場が上昇した流れを引き継いだ。中国の全国人民代表大会(全人代)の開幕を5日に控えて政策期待も強まり、中国中車(01766)や中国交通建設(01800)、中国鉄建(01186)など、大手国有企業を親会社に持つ社名が「中国」で始まる国有銘柄に買いが集まった。午前に発表された2023年2月の財新中国サービス業購買担当者景気指数(PMI)が55.0と6カ月ぶりの高水準となったことも投資家心理を強気に傾けた。


ハンセン指数構成銘柄では、シノペック(00386)やチャイナ・ユニコム(00762)が買われたほか、百度(09888)やネットイース(09999)、JDドットコム(09618)などIT株、華潤置地(01109)や碧桂園(02007)など本土不動産株も高かった。半面、バドワイザーAPAC(01876)や康師傅控股(00322)、李寧(02331)などが売られた。


この他では、2022年12月本決算を発表したビリビリ(09626)が10%超上昇。中通快逓(02057)はマイナス圏に沈む場面もあったが、空売りファンドが主張した不正会計疑惑を否定する公告を発表し、終値は1%超上昇。半面、浪潮国際(00596)が7%超下落した。米商務省が2日、中国企業28社を事実上の禁輸リストである「エンティティーリスト」に加え、親会社の浪潮集団が含まれたことが嫌気された。

中国株情報部 アナリスト

竹内 なつ子

大学卒業後、日本の証券会社に勤務。中国・北京での語学留学を経て、日系証券会社の上海駐在員事務所や台湾の会計士事務所で翻訳業務に従事。2級FP技能士。

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