支持線と抵抗線は過去の安値と高値
株式市場や為替市場でよく耳にすることが多い「支持線」や「抵抗線」。これは、チャートをみればわかる、過去の安値や高値の節目のことです。ここまで下落すれば反発するだろう、ここまで上昇すれば反落するだろう、といったように相場の方向が変化する目安の水準として使われます。
過去の安値や高値は、チャートの推移をみれば必ず見に入ってくるものです。短期のトレーダーや長期の投資家を問わず、新規の買い注文や売り注文を出す際の目安にすることができるほか、損切り(ロスカット)の判断にも使われます。
支持線
上昇トレンドでは一時的に下落しても、再び反発して元の上昇トレンドに戻ることがあります。この一時的な反落の際につけた安値から水平に右へ引いた線が支持線です。
上昇トレンドでは価格が反落に転じた場合、それが一時的なものか、それとも本格的な下落相場に転じたのかを区別するのは難しい。そのとき、前の安値から水平に右へ引いた支持線が判断基準となります。
もし、本格的な下落相場に入っているとした場合、支持線で下げ止まることはなく、支持線を下回って下落が続くでしょう。逆に、支持線を下回らなければ下落相場に転じたとはいえず、従来の上昇トレンドが続いていると考えることができます。
支持線は需給が逆転した位置
支持線は、買い勢力が売り勢力を上回った水準を意味しています。大量の売買が行われていることも多く、「以前に需給が逆転した位置」を示しています。
短期のトレーダーは、支持線を下回れば空売りを入れ、反発したとみれば買いを入れようと待ち構えることもあるでしょう。それらを見越した先回り的な注文も出やすいといえます。支持線近辺では様々な市場参加者の思惑が働き、予想外の動きとなる場合もあります。
図表1は、テルモ(4543)の週足チャートです。Bの高値から長い陰線を形成しながら反落しましたが、支持線を前に反転上昇していることが確認できます。買い勢力が売り勢力を上回ったことを意味しており、そこから従来の上昇トレンドが続きました。一方、Cの高値からの下落でつけたDの安値から水平に右へ引いた線が支持線です。Eの高値からの下落過程では、支持線で下げ止まることなく下落トレンドが続きました。
また、Aの安値から水平に右へ引いた支持線付近から一時的に強く反発したことがうかがえます。支持線付近から陽線包み足が出現したことで、反転上昇を見越した買いが続いたと考えることができます。
抵抗線
下落トレンドでは一時的に上昇しても、再び反落して元の下落トレンドに戻ることがあります。この一時的な上昇の際につけた高値から水平に右へ引いた線が抵抗線です。
下落トレンドでは価格が反発に転じた場合、それが一時的なものか、それとも本格的な上昇相場に転じたのかを区別するのは難しい。そのとき、前の高値から水平に右へ引いた抵抗線が判断基準となります。もし、本格的な上昇相場に入っているとした場合、抵抗線で押し返されることなく、抵抗線を上回って上昇が続くでしょう。逆に、抵抗線を上回ることができなければ上昇相場に転じたとはいえず、従来の下落トレンドが続いていると考えることができます。
抵抗線は需給が逆転した位置
抵抗線は、売り勢力が買い勢力を上回った水準を意味しています。大量の売買が行われていることも多く、「以前に需給が逆転した位置」を示しています。
短期のトレーダーは、抵抗線を上回れば買いを入れ、反落したとみれば空売りを入れようと待ち構えることもあるでしょう。それらを見越した先回り的な注文も出やすいといえます。抵抗線近辺では様々な市場参加者の思惑が働き、予想外の動きとなる場合もあります。
図表2は、オリエンタルランドの日足チャートです。高値から水平に引いた抵抗線を上回れず、押し返される局面が続いたことがわかります。しかし、抵抗線を上回ることで上昇に弾みがついていることがわかります。