先週末の日経平均は反発
先週末の日経平均は反発。米国株安を受けて300円超下げて始まり、序盤は下方向に勢いがつく展開となりました。一方、節目の53,000円を割り込んだところで鋭角的に切り返すとプラス圏に浮上。後場は54,200円台に乗せた後はしばらく上値が重くなりましたが、400円を超える上昇となって高値引けで終了。TOPIXは今年1月15日につけた高値を上回り、史上最高値を更新しました。
東証プライム市場の売買代金は概算で8兆1700億円。値上がり銘柄数880に対し、値下がり663銘柄と、値上がり優位の展開でした。業種別では鉱業、銀行、建設などが上昇した一方、パルプ・紙、医薬品、その他製品などが下落しました。
個別では、選挙後が意識され防衛関連の動きが良く、IHI(7013)や川崎重工(7012)が大幅上昇。柏崎刈羽原発の再稼働に関するニュースを手がかりに東京電力HD(9501)が急伸し、北海道電力(9509)など同業にも買いが波及。通期の純利益見通しを引き上げた味の素(2802)や上方修正・増配を発表した不動テトラ(1813)が急騰しました。一方、キオクシア(285A)が2%を超える下落。任天堂(7974)が3%を超える下落となり、昨年来の安値を更新しました。米国でソフトウェア関連が弱かったことから、Sansan(4443)、マネーフォワード(3994)、日本オラクル(4716)などが大幅安となりました。
週足でみる味の素の株価推移
図表は、味の素(2802)の2024年4月後半からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線を挿入したチャートです。
下位は、売られ過ぎや買われ過ぎ、勢いなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。

大局的には、昨年4月に日本株全体が急落した際につけた安値(2,636.5円)を起点とした強い上昇相場が確認できます。2024年12月高値(3,295円)の抵抗線(その後の支持線)をあっさり上回り、上昇に拍車がかかる展開となりました。
昨年11月につけた4,544円の上場来高値からの大陰線で調整局面入りとなり、今年1月安値3,270円まで下落が続きました。昨年11月6日に発表した、26.3期上期(4-9月)の連結純利益(IFRS)は前年同期比2.0%増の512億円と増益着地でしたが、当時の市場コンセンサスを大幅に下回ったことが嫌気され、利益確定売りが一気に強まる展開となりました。
今年1月安値3,270円までの下落過程では、大陰線で13週移動平均線と26週移動平均線を下回り、上昇基調にあった52週移動平均線上からいったん反発しました。ただ、単なるアヤ戻しにとどまり、ダメ押しにつながりました。
一方、RSIは昨年4月急落時のように、売られ過ぎの水準まで低下。さらに、2024年12月高値(3,295円)の支持線(かつての抵抗線)付近まで下落したことで反発に転じました。
1月後半には、52週移動平均線を一時的に上回る上ヒゲの長い陽線を形成しました。しかし、短期線である13週移動平均線が依然として下落基調にあったため、上値が抑えられる格好となりました。
同社が2月5日に発表した、26.3期3Q累計(4-12月)の連結純利益は前年同期比8.9%増の897億円となりました。同時に、26.3期通期の連結純利益(IFRS)予想を従来の1,200億円から1,300億円(前期比85.0%増)に上方修正を発表したことが好感され、先週末の株価は大幅高で終えています。
週足では大陽線を形成し、52週移動平均線だけではなく、26週移動平均線も上回る動きとなりました。上場来高値から今年1月安値までの下落幅に対する「半値戻し」を突破しました。
ここからのポイントは、先週の上昇で到達した抵抗線(2025年10月安値)を短期的に超えられるかどうかです。
長期的な観点では、52週移動平均線の上昇が続いていることや、13週移動平均線が上昇に変化してきたことが強気の見方の材料となります。さらに、現在横ばいの26週移動平均線も上昇に変化することを想定した場合、株価の強気材料が増加して上場来高値を再び更新するシナリオが考えられます。
「半値戻しは全値戻し」という相場格言があるように、ここからも戻りが強い相場が続き、予想以上に早く上場来高値更新を達成することもあるでしょう。
ただ、短期的には抵抗線に上値を抑えられるシナリオを想定しておく必要があります。上場来高値から今年1月安値までの下落幅に対して「三分の二」戻しの水準が4,120円であり、そこに近い水準である点も、短期的には上昇が一服する要因になりえるからです。上場来高値をつける前のもみ合い水準では戻り待ちの売りも強くなるでしょう。
短期的に抵抗線付近に上値を抑えられた場合、押し目の水準になりやすいのは、26週移動平均線付近や1月後半に形成した上ヒゲの長い陽線の高値(3,746円)付近などが考えられます。



