第1四半期決算発表が本格化 ネットフリックスが急反発
先週の米国市場では、ダウ平均が2.0%高、S&P500が2.5%高、ナスダック総合が3.3%高とそろって反発。総じて良好な第2四半期決算や、ドル高進行の一服、米長期金利の低下を受けてセンチメントが改善しました。
発表が本格化した第1四半期決算は、先週はS&P500の71銘柄が決算を発表し、そのうち75%の53銘柄で調整後一株当たり利益が市場予想を上回りました。
決算が好感されたHCA、ネットフリックス、テスラ、ゴールドマン・サックスが週間で2桁高となったほか、PPG、シュルンベルジェ、アメリカン・エキスプレス、CSX、フィリップモリスなども6-9%上昇しました。
一方、決算が嫌気されたベライゾン・コミュニケーションズ、AT&Tが2桁安となり、IBM、ユナイテッド航空も5-8%下落しました。
ネットフリックスの第2四半期はストリーミング会員数が予想ほど減少せず
ネットフリックスが7月19日引け後に発表した2022年第2四半期(4-6月)決算は、売上高が前年同期比8.6%増の79億7000万ドルとなり市場予想の80億3500万ドルを下回りましたが、純利益が同6.5%増の14億4100万ドルとなり、調整後の一株当たり利益は3.20ドルと市場予想の2.94ドルを上回りました。
市場が注目する有料会員数は97万人の減少となりましたが、200万人減とした従来の会社見通しほどには悪化しませんでした。第3四半期(7-9月)については、100万人増と再び増加に転じるとの見通しを示しました。
決算発表を受けて株価は20日の取引で前日比7.4%高と急伸。週間では16.6%高の220.44ドルで終了し、S&P500の週間上昇率第4位にランクインしました。今年5月12日に付けた52週安値162.81ドルからは34.2%高となり、年初来の下落率は63.4%に縮小しました。
今週はアップル、マイクロソフトなどのハイテク・ジャイアントの決算発表が焦点
ネットフリックスは会員数の大幅減少見通しを背景に株価が大幅に下落する中、会員数が予想ほどには減少しなかったことで買い戻しが優勢となりました。
今週はアップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズなどのハイテク・ジャイアントのほか、メルク、ファイザー、インテル、プロクター・アンド・ギャンブル、エクソン・モービル、マクドナルド、ビザ、ボーイングなどの発表が予定されています。
発表銘柄の時価総額合計はS&P500の約半分を占めており、第2四半期決算発表最大の山場となります。