NYダウ8ドル安とほぼ横ばい 強いインフレ指標を受けてナスダックが3日ぶりに反落

12日のNY株式相場は軟調。米債務上限問題や地銀の経営不安が意識される中、5月ミシガン大消費者信頼感指数速報値が予想以上に悪化し景気減速懸念を強めたことや、ミシガン大が同時に発表した5年先期待インフレ率速報値が前月の3.0%から3.2%に上昇したことでインフレの長期化が意識されたことも重しとなった。


前日まで4日続落したダウ平均は朝方に96ドル高まで上昇後、198ドル安まで反落し、8.89ドル安(-0.03%)とほぼ横ばいで終了した。

S&P500も0.32%高まで上昇後、0.76%安まで下落し、0.16%安と小幅に2日続落して終了。ハイテク株主体のナスダック総合は0.35%安と3日ぶりに反落した。


週間ではダウ平均が1.11%安、S&P500が0.29%安とともに2週続落した一方、ナスダック総合は0.40%高と3週続伸した。

5月月初来ではダウ平均が2.34%安、S&P500が1.09%安となった一方、ナスダック総合が0.48%高。

年初来ではダウ平均が0.46%高、S&P500が7.41%高、ナスダック総合が17.37%高となった。


S&P500の11セクターは公益、生活必需品、コミュニケーションなど7セクターが上昇した一方、一般消費財、金融、IT、ヘルスケアの4セクターが下落した。


ダウ平均採用銘柄は、IBM、プロクター・アンド・ギャンブルが1%超上昇し、来週に決算を発表するホーム・デポ、シスコ・システムズも0.7%超上昇した一方、

ナイキ、JPモルガン・チェースが1%超下落し、セールスフォース、アップル、ボーイング、3Mが0.5%超下落した。




国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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