8月末に決算を迎える「ファーストリテイリング(ユニクロ)」と「良品計画(無印良品)」は、どちらも全国に多くの店舗を構える大人気企業です。やはり、大企業ともなると、株価や配当は高いのでしょうか?
今回は、この2銘柄について、株価推移・配当金と利回り・株主優待などを、投資初心者の方にもわかりやすく解説します。
ファーストリテイリング(9983)
ファーストリテイリングは、世界的アパレルブランド「ユニクロ」「GU」を運営する企業です。ユニクロは、国内に約800店舗、アジアを中心とした海外に約1700店舗を展開しており、「GU」やその他ブランドを含めると、世界各地にアパレルショップを約3670店舗構えています。
2024年度の売上高は約3.1兆円、経常利益は約5570億円でした。2025年度は売上高が約3.4兆円、経常利益は約6350億円となる予想で、どちらもやや増収・増益となる見込みです。
ファーストリテイリングの株価
2025年7月時点の株価は約45000円です。2007年までは約3000円前後だった株価が、2008年頃から、小さな株価変動はあるものの、約15年以上にわたり上昇し続けています。2024年後半頃には約55000円の高値がついており、今現在はやや下落傾向にあります。
株主優待は未実施
ファーストリテイリングの株主優待は、現時点で実施されていません。これまで過去一度も、株主優待を導入していません。
配当金がもらえる権利確定日はいつ?
2025年度の配当金は、2月末の中間配当で240円、8月末の期末配当で240円の、合わせて年間1株当たり480円となる予想です。この金額は、2021年度の159.99円、2022年度の206.66円、2023年度の290円、2024年度の400円から4期連続で増配となっています。
ファーストリテイリングの利回り
1株45000円で100株購入した場合、投資金額は450万円になります。配当金額は年間1株当たり480円のため48000円となり、配当利回りは約1.1%です。
各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度は約0.6%、2022年度は約0.9%、2023年度と2024年度は約1.0%でした。なお、配当性向は毎年約30%前後となっています。
良品計画(7453)
良品計画は、ロゴのないシンプルな商品を提供する「無印良品」を運営する企業です。生活雑貨や食品、化粧品、家具、家など様々な種類の商品を約7000アイテム取り揃えています。海外にも店舗を構えており、世界中に約1000店舗を展開しています。
2024年度の売上高は約6600億円、経常利益は約560億円でした。2025年度は売上高が約7760億円、経常利益は約670億円となる予想で、どちらも増収・増益となる見込みです。
良品計画の株価
2025年7月時点の株価は約7000円です。2012年まで約500円前後だった株価は、2013年から2018年にかけて、約4000円まで上昇しました。2020年に約1000円まで下落するものの、2023年半ば頃から再び上昇し始め、今現在最高値を更新中です。
株主優待の割引カードはいつ届く?
良品計画の株主優待は、毎年2月末と8月末の権利確定日に、100株以上保有する株主に対して、7%割引カードが贈呈されます。なお、2024年8月末の権利確定日分から、割引率が5%から7%に拡充されました。
2月末の権利確定日に贈呈される株主優待は、5月上旬頃に届き、有効期限は11月末までです。8月末の権利確定日に贈呈される株主優待は、11月下旬頃に届き、翌年5月上旬までの有効期限となっています。
配当金がもらえる権利確定日はいつ?
2025年度の配当金は、2月末の中間配当で22円、8月末の期末配当で22円の、合わせて年間1株当たり44円となる予想です。この金額は、2024年度の40円から増配されています。
良品計画の利回り
1株7000円で100株購入した場合、投資金額は70万円になります。配当金額は年間1株当たり44円のため4400円となり、配当利回りは約0.6%です。各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度は約1.8%、2022年度は約2.4%、2023年度は約2.8%、2024年度は約1.7%でした。
まとめ
ファーストリテイリングと良品計画についてご紹介しました。
どちらも株価が高く、特にファーストリテイリングは最低投資金額が約450万円と非常に高額です。一方、配当利回りは約1%前後と比較的低い水準となっており、利回りを重視した投資には向いていません。
ただし、業績が伸びていることによる株価の上昇が続いています。さらなる業績向上による株価上昇が期待されていますので、どのような投資を行いたいのか慎重に検討した上で、投資先の1つとして検討してみてはいかがでしょうか?