19日のNY株式相場は3日ぶりに反落。早期の合意が期待された米国債務上限を巡る与野党協議が中断したことで米国のデフォルト懸念が再び高まった。
しかし、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がインフレ抑制のための追加利上げが必要ないかもしれないと発言したことで、下値も限定的だった。
ダウ平均は債務上限協議の合意期待を背景に116ドル高まで上昇後、199ドル安まで反落し、109.28ドル安(-0.33%)で終了。
S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.14%安、0.24%安で終了し、主要3指数がそろって3日ぶりに反落した。
ただ、週間では3指数がそろって上昇。ダウ平均が0.38%高、S&P500が1.65%高とともに3週ぶりに反発し、ナスダック総合は3.04%高と大幅に4週続伸した。
S&P500の11セクターはエネルギー、ヘルスケア、素材など4セクターが上昇した一方、一般消費財、コミュニケーション、金融、資本財など7セクターが下落。
ダウ平均採用銘柄はシスコ・システムズ、メルク、IBMなど13銘柄が上昇し、ナイキ、ディズニー、ホーム・デポ、セールスフォースなど17銘柄が下落した。
パウエルFRB議長の発言を受けて利上げ打ち止め期待が高まった。CMEのフェドウォッチの6月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利上げ確率は前日の35.6%から18.6%に低下した。
センチメントはやや悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は16.81ポイントと前日比0.76ポイント上昇した。