NYダウ199ドル安 S&P500は一時4300ポイントに迫る

5日のNY株式相場は反落。おおむね堅調に推移したが、先週末の大幅高の反動や来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた様子見姿勢が強まったことで終盤に失速した。

時価総額最大のアップルが上場来高値を更新後に反落したことも重しとなった。


先週金曜に700ドル超上昇したダウ平均は、朝方に41ドル高まで上昇する場面もあったが、209ドル安まで下落し、199.90ドル安(-0.59%)の33562.86ドルで終了。

S&P500は0.39%高の4299.28ポイントまで上昇し、昨年8月以来となる4300ポイントに迫ったが、0.20%安の4273.79ポイントで終了。

ハイテク株主体のナスダック総合も0.68%高まで上昇後、0.09%安と小幅に下落して終了。主要3指数がそろって3営業日ぶりの反落となった。


S&P500の11セクターは、コミュニケーション、公益、ヘルスケアなど4セクターが上昇した一方、資本財、エネルギー、IT、金融、不動産など7セクターが下落。


ダウ平均採用銘柄はアムジェン、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ウォルマートなど9銘柄が上昇した一方、インテル(-4.63%)、3M(-4.44%)、ナイキ(-2.39%)、ボーイング(-2.13%)など21銘柄が下落した。


アップルは年次開発者会議「WWDC」への期待から一時、2.21%高の184.95ドルまで上昇し、上場来高値を更新したが、0.76%安の179.58ドルと3日ぶりに反発して終了。新型のMacBook AirやiPhoneのOSのほか、仮想現実(VR)ヘッドセットなどが発表されたが、株価は利益確定売りに押された。


6月13-14日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げの休止が見込まれているが、CMEのフェド・ウォッチでは7月25-26日のFOMCでの政策金利据え置き確率は約35%にとどまり、13%の確率で0.50%の利上げも予想されている。



国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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