27日のNY株式相場は大幅反発。決算が好感されたハイテク・ジャイアントの上昇に加え、積極的な金融引き締め継続や景気後退(リセッション)への過度な警戒感が後退したことでセンチメントが大きく改善した。
注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では市場予想通り政策金利が0.75%引き上げられた。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は会見で9月FOMCでも0.75%の利上げの可能性があるとしながらも、利上げ幅はデータ次第だとした。また、足もとの米国経済はリセッション入りではないとの見方を示した。
ダウ平均は上昇してスタートすると、パウエルFRB議長の記者会見後に574ドル高まで上昇し、436.05ドル高(+1.37%)で終了。S&P500も終盤に3.02%高まで上昇し、2.62%高で終了。ハイテク株主体のナスダック総合は4.06%高となり、ダウ平均、S&P500を大きくアウトパフォームした。
パウエルFRB議長が利上げによる景気への悪影響を認識していることを示し、今後の利上げペースの鈍化の可能性を示唆したことが好感された。
決算発表銘柄の上昇も指数を押し上げた。アルファベットとマイクロソフトはともに売上高と利益が市場予想を下回ったものの、アルファベットは検索サービスの収入が好調だったことが好感され7.66%上昇し、マイクロソフトはクラウド事業の収入が40%増加したことが評価され6.69%上昇した。
このほか、予想を上回る利益が好感されたエンフェーズ・エナジーとチポトレ・メキシカン・グリルはそれぞれ17.89%高、14.70%高と急伸した。
引け後に決算を発表したメタ・プラットフォームズは、売上高と利益がともに市場予想を下回ったことが嫌気され時間外で4%超下落した。