15日のNY株式相場は大幅高。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて年後半の金融政策の見通しが焦点となる中、5月小売売上高が予想に反して増加したことや新規失業保険申請件数が予想を上回る悪化となったことで、景気後退(リセッション)懸念が和らぐと同時に利上げ打ち止め期待も高まった。
米国債利回りの低下を追い風にハイテク・グロース株が続伸したほか、バリュー株や景気敏感株も買われ、ほぼ全面高となった。
前日に232ドル安となったダウ平均はもみ合ってスタートしたが、終盤に509ドル高まで上昇し、428.73ドル高(+1.26%)と大幅に反発して終了。
S&P500とナスダック総合もそれぞれ1.22%高、1.15%高で終了し、ともに6日続伸した。
S&P500は直近安値からの上昇率を23.73%に拡大し、年初来でも15.27%高となった。
ナスダック総合も年初来上昇率を31.69%に拡大した。
業種別ではS&P500の全11セクターが上昇。ヘルスケア、コミュニケーション、資本財、IT、金融、公益、エネルギーの7セクターが1%超上昇した。
5月小売売上高は前月比+0.3%と4月分の+0.4%から鈍化したものの、市場予想の-0.1%に反して増加したことで個人消費の堅調が示された。
一方、新規失業保険申請件数は26.2万件と市場予想の24.9万件を上回る悪化となったことで利上げの打ち止め期待を高めた。
米10年債利回りは前日の3.79%台から3.72%台に低下した。