香港大引け:続落、人民元安を嫌気 薬明生物技術が急落

20日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比1.54%安の19607.08ポイントだった。中国企業指数は1.79%安の6654.94ポイント。メインボードの売買代金は概算で944億3000万HKドル。


ハンセン指数は終日マイナス圏で軟調に推移した。中国人民銀行(中央銀行)が事実上の政策金利となる最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)を2022年8月以来、10カ月ぶりに引き下げたが、オフショア人民元が下落したことで資金流出への警戒感が強まり、指数を押し下げた。また、今週はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言を予定しているほか、米製造業購買担当者景気指数(PMI)も発表される予定で、様子見ムードも広がり、相場の重しとなった。


ハンセン指数構成銘柄では、薬明生物技術(02269)が17.02%安と急落。人民元安を受けて本土不動産株の碧桂園(02007)や碧桂園服務(06098)、龍湖集団(00960)も大きく下げた。半面、豪子会社への出資受け入れに向けて協議していると伝わった中電控股(00002)が7%超上げたほか、康師傅控股(00322)や銀河娯楽(00027)も買われた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.47%安の4075.17ポイント。アリババ集団(09988)が保有株5000万株を売却したことがわかったセンスタイム(00020)が売られたほか、小鵬汽車(09868)や蔚来集団(09866)も利益確定の売りに押された。

中国株情報部 アナリスト

竹内 なつ子

大学卒業後、日本の証券会社に勤務。中国・北京での語学留学を経て、日系証券会社の上海駐在員事務所や台湾の会計士事務所で翻訳業務に従事。2級FP技能士。

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