27日の香港株式市場で、ハンセン指数は6営業日ぶりに反発。終値は前日比1.88%高の19148.13ポイントだった。中国企業指数は2.08%高の6504.62ポイント。メインボードの売買代金は概算で916億8000万HKドル。
ハンセン指数は終日プラス圏で堅調に推移した。指数は前日まで5日続落した後とあって、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻す動きが広がった。また、人民元の下落を抑制するため、中国の主要国有銀行が米ドル売りに動いたと伝わり、中国からの資金流出懸念が和らいだほか、中国の李強首相が27日に開幕した世界経済フォーラム(WEF)の国際会議「夏季ダボス会議」で、2023年の中国国内総生産(GDP)について、政府目標の前年比5%増の達成が依然として期待できるとの見解を示したことも投資家心理を強気に傾けた。指数は心理的節目の19000ポイントを回復してこの日の取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、アリババ集団(09988)やテンセント(00700)、AIAグループ(01299)が買われて指数を押し上げたほか、碧桂園服務(06098)や龍湖集団(00960)、碧桂園(02007)など本土不動産株の上昇も目立った。周大福企業の株式公開買付(TOB)に応じて新創建集団(00659)の株式を売却し、特別配当を行う方針を明らかにした新世界発展(00017)は一時10%超上昇したが、終値は0.82%高。半面、華潤電力控股(00836)が利益確定の売りに押されたほか、米投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが一部保有株を売却したことがわかったBYD(01211)も売られた。
この他では、前日大引け後に23年3月本決算を発表したロクシタン(00973)が15%超下落。前引け後に23年3月本決算を発表した中国旺旺(00151)は1.17%安、中国水務集団(00855)は2.62%高だった。