NYダウ113ドル高と5日続伸 週間では主要3指数がそろって上昇

14日のNY株式相場は高安まちまち。ユナイテッドヘルス、JPモルガン・チェースなど好決算発表銘柄が上昇し、ダウ平均が上昇した一方、週初から大きく上昇した銘柄が利益確定売りに押されS&P500とナスダック総合が下落した。


ダウ平均は終日プラス圏で推移し、113.89ドル高(+0.33%)の34509.03ドルと5日続伸して終了。終値で昨年11月30日以来の戻り高値を更新した。

一方、S&P500とナスダック総合は朝方に昨年4月以来の戻り高値を更新したものの、S&P500が0.10%安、ナスダック総合が0.18%安と小幅に下落し、ともに5日ぶりに反落した。


週間ではダウ平均が2.29%高、S&P500が2.42%高、ナスダック総合が3.32%高と主要3指数がそろって反発した。


ダウ平均採用銘柄は、第2四半期の調整後の一株当たり利益が予想を上回り、通期利益期見通しの下限を引き上げたユナイテッドヘルスが7.24%高となり1銘柄でダウ平均を213ドル余り押し上げたほか、決算がおおむね良好だったJPモルガン・チェースも0.60%上昇。このほか、メルク、コカ・コーラ、マイクロソフト、ホーム・デポなども0.6-0.9%上昇。

一方、原油安を受けてシェブロンが2.50%安となったほか、ダウ・インク、シスコ・システムズ、インテル、ウォルト・ディズニーも2%超下落し、ダウ平均の重荷となった。


S&P500の11セクターは、ヘルスケア、生活必需品、一般消費財の3セクターが上昇し、エネルギー、金融、コミュニケーション、素材、公益など8セクターが下落した。


経済指標は、7月ミシガン大消費者信頼感指数速報値が72.6と6月分の64.4から上昇し、予想の65.5も上回った。

併せて発表された同1年先期待インフレ率速報値が3.4%と6月分の3.3%から上昇し、同5年先期待インフレ率速報値も6月の3.0%から3.1%に上昇。


パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が注目する期待インフレ率が上昇したことでCMEのフェド・ウォッチが示す年末時点での0.50%の利上げ確率は前日の16%から25%に上昇した。



国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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