2日のNY株式相場は続落。ペロシ米下院議長が台湾を訪問し、米中間の緊張が高まったことや、複数の米連邦準備理事会(FRB)高官から利上げについてタカ派的発言が相次いだことが嫌気された。
ダウ平均は終日マイナス圏で推移し、402.23ドル安(-1.23%)とほぼ一日の安値で終了。S&P500は一時0.53%高まで上昇後、0.67%安で終了し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.09%高まで上昇後、0.16%安で終了した。主要3指数はそろって2日続落となった。
ダウ平均採用銘柄は4-6月期の売上高が市場予想を下回ったキャタピラーが5.82%安となったほか、ボーイングが3.4%下落し、インテル、ビザ、ナイキ、ウォルグリーンも2%超下落した。
台湾を巡る地政学的リスクに加え、金融当局者からの相次ぐタカ派発言も市場心理を冷やした。デイリー米サンフランシスコ連銀総裁が、FRBのインフレ抑制対策は終了からほど遠いと述べ、FRBは当面利上げを継続するだろうとした。このほか、エバンズ米シカゴ連銀総裁やメスター米クリーブランド連銀総裁も積極的な利上げ継続を支持するとしたことで、利上げペースの減速期待が後退。米ドルが上昇し、米10年債が下落(利回りは上昇)した。
センチメントは悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日比+1.09ポイントの23.93ポイントに上昇した。