29日のNY株式相場は高安まちまち。前日の大幅安からの反発が期待されたものの、先行きの景気後退懸念や金融引き締めへの警戒感が上値圧迫要因となった。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長はECBフォーラムで、利上げにより景気後退の可能性があるもののインフレ抑制に注力するとし、これまで通りの積極的な金融引き締め姿勢を維持した。これに先立ってメスター米クリーブランド連銀総裁は7月米連邦公開市場委員会(FOMC)でも0.75%の大幅利上げを支持するとした。
前日に491ドル下落したダウ平均は、ほぼ終日プラス圏で推移し、82.32ドル高(+0.27%)と小幅ながら3日ぶりに反発。
一方、S&P500は0.07%安と小幅に3日続落し、ナスダック総合も0.03%安とわずかながらマイナス圏で終了した。
ダウ平均採用銘柄は、マクドナルドが2%超上昇し、マイクロソフト、アップル、ホーム・デポ、ゴールドマン・サックスなども1%超上昇した一方、キャタピラーが2%超下落し、シェブロン、インテル、ダウ・インクなども1%超下落した。
フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.20%安と大幅に3日続落。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が3.45%安となり、エヌビディアも2.75%下落した。
S&P500の11セクターはヘルスケア、生活必需品、コミュニケーション、ITなど6セクターが上昇し、エネルギー、不動産、素材、金融など5セクターが下落した。
経済指標では米1-3月期GDP確報値が前期比年率-1.6%と、速報値と市場予想の-1.5%を上回る悪化となった。