10日のNY株式相場は大幅反発。注目された米7月消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回る伸びとなったことでインフレのピークアウト期待が高まった。
7月CPIは前年比で+8.5%と6月分の9.1%から伸びが鈍化し、市場予想の+8.7%も下回った。前月比では0.0%と6月分の+1.3%、市場予想の+0.2%を下回り、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIも市場予想を下回る伸びにとどまった。
7月CPIの結果を受けてCMEのフェド・ウォッチの9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げ確率は前日の68%から42%に低下した。
ダウ平均は535.10ドル高(+1.63%)と大幅に反発し、S&P500も2.13%高と5営業日ぶりの大幅反発。ハイテク株主体のナスダック総合は2.89%高と4営業日ぶりの大幅反発となった。
終値では主要3指数がそろって5月4日以来の水準を回復した。
業種別ではS&P500の全11セクターが上昇。素材、一般消費財、IT、コミュニケーション、金融、資本財が2%超上昇した。
ダウ平均採用銘柄はメルク(-0.37%)を除く29銘柄が上昇。ウォルト・ディズニー、セールスフォース、ゴールドマン・サックスが3%超上昇し、ナイキ、アップル、JPモルガン・チェース、ボーイング、キャタピラー、マイクロソフトなども2%超上昇した。
センチメントは大幅に改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は19.74ポイントと前日比2.03ポイント低下。4月4日以来、4カ月ぶりに20ポイントを下回った。
引け後に決算を発表したウォルト・ディズニーは時間外で6%超上昇。4-6月期の売上高、利益、動画ストリーミング・サービス「ディズニー+」の会員数が市場予想を上回ったほか、「ディズニー+」の月額料金を12月から38%引き上げるとの発表も好感された。